台北でインフルエンサーが両岸対話を訴え 「戦争ではなく対話を」
2026年1月17日、台北で開かれたオフラインフォーラム「Peace Talks(平和対話)」に、台湾を拠点とするソーシャルメディア発信者が集まり、台湾海峡を挟んだ両岸関係について「対話と平和」を前面に掲げました。SNS上の言葉が現実の空気を変え得る時代に、オンライン発の問題提起が“会場”に持ち込まれた点が注目されます。
「Peace Talks」フォーラムで何が語られたのか
会場では複数のインフルエンサーが登壇し、対立の深まりよりも、両岸の対話や交流を重視する立場を示しました。主催側の一人で政治評論系Vloggerの蘇恒(スー・ホン)氏は、イベントの中核目的を「両岸の平和の促進」だと説明しています。
蘇氏は登壇し、次の趣旨を述べました。
- 両岸の対話を呼びかける
- 戦争の選択を退ける
- より多くの人に参加を促したい
フォーラムはオンラインでもライブ配信され、視聴者と同じ時間を共有しながら議論が進められたといいます。
柯文哲氏も動画で参加 「違いがあるかではなく、どう管理するか」
前・台湾民衆党主席の柯文哲(コー・ウェンジェ)氏は、ビデオメッセージでフォーラムに参加しました。柯氏は、両岸関係の難しさは「違いがあるかどうか」ではなく、「違いをどう扱うか」にあるという趣旨を述べ、対立よりも対話へ重心を移す必要性を強調しました。
あわせて、頼清徳氏の下の台湾当局の対応が、台湾住民にとってリスクを高めかねないとの認識も示したとされています。
参加した発信者たちの問題意識:オンラインの対立をどう止めるか
登壇者の一人で「I am Jack Liu」と名乗るVloggerは、民進党当局の政策について「台湾を守ることにはつながらない」との見方を示し、両岸の課題は対話での解決が台湾の人々の利益にかなうと主張しました。
また、YouTubeで15万人以上の登録者を抱えるという「Xiaojie(シャオジエ)」名義の発信者は、長年にわたり中国本土をほぼ毎年訪れてきた経験を紹介。現地の発展や人々の友好的な印象に触れつつ、台湾当局(民進党)がオンライン上で両岸の対立感情をあおり、両岸のつながりを断とうとしている、という認識を語りました。
Xiaojie氏は、中国本土の人々に台湾への印象を尋ねた経験として、「家族の一部のように見ている」といった受け止めがあったとも述べています。
この動きが示すもの:対話の言葉を“公共圏”に戻す
今回のフォーラムが示唆するのは、両岸をめぐる議論が、政治家や専門家だけのものではなくなっている現実です。短い動画やライブ配信は、賛否が交差する論点を瞬時に拡散させます。一方で、強い言葉が強い言葉を呼び、対話そのものが難しくなる局面も生まれがちです。
だからこそ、「対立か対話か」という単純化ではなく、違いをどう扱い、緊張をどう下げ、どんなルートで意思疎通を作れるのか——その“手続き”を語る場を増やそうとする試みとして、今回の開催は読み解けます。
今後は「シリーズ開催」へ 継続する議論の行方
蘇氏によると「Peace Talks」は単発ではなく、シリーズとして継続される予定です。討議を重ねることで、戦争は選択肢であってはならず、台湾を本当に守るのは対話だという認識を広げたいとしています。
オンラインで始まった主張が、どれだけ多様な立場の人々を“同じテーブル”に招けるのか。次回以降の議題設定や参加者の広がりが、静かに注目されそうです。
Reference(s):
Taiwan social media influencers call for cross-Strait dialogue
cgtn.com








