中国、国連「公海条約」事務局を厦門に誘致申請 発効直後の次の焦点
国連枠組みの新たな国際条約「公海条約(BBNJ協定)」が2026年1月17日に発効したばかりの中、中国が事務局の受け入れ先として福建省の沿岸都市・厦門(アモイ)を提案しました。条約の実施を支える“運営の拠点”をどこに置くかは、今後の海洋ガバナンスの実務を左右する論点になりそうです。
中国外務省「厦門で事務局をホストしたい」
中国外務省は1月20日(火)、生物多様性の保全と海洋資源の持続可能な利用を目的とする「国家管轄権を超えた区域の生物多様性に関する協定(BBNJ)」の事務局について、中国がホストを申請したと明らかにしました。BBNJは「公海条約」とも呼ばれます。
外務省によると、中国は1月16日にアントニオ・グテーレス国連事務総長宛てに書簡を送り、受け入れ提案とともに正式に申請を提出したということです。
「発効は1月17日」──条約実施の体制づくりが現実段階へ
外務省報道官の郭嘉昆(グオ・ジアクン)氏は、公海条約(BBNJ)を国連枠組みの「画期的な国際条約」と位置づけ、中国が海洋保全と海洋資源の持続可能な利用を重視していると説明しました。
また郭氏は、中国が「責任ある主要国」として世界の海洋ガバナンスに深く関与してきたとして、条約の実施に向けて、より大きな前向きの貢献を行う意思と能力があると述べています。
なぜ厦門なのか:青い経済と国際協力の拠点という説明
申請先として挙げられた厦門について、郭氏は「海のガーデンシティ」とも呼ばれる沿岸都市で、強いイノベーション環境と、急速に発展するブルーエコノミー(海洋経済)を持つと紹介しました。
そのうえで、厦門は国際的な海事協力の重要なハブであり、海洋の持続可能性に長年取り組んできた点が、条約の目的とよく合致すると説明。「厦門が事務局のホスト都市として最も適している」と述べました。
今後の注目点:事務局の“場所”がもたらすもの
郭氏は、中国が各方面との意思疎通と協力を強化し、条約の「全面的・正確・効果的な実施」を支える考えも示しました。事務局の所在地は、会合や調整などの実務の中心になり得るだけに、今後は次の点が注目されます。
- 発効直後の条約を、どのように安定的に運用していくのか
- 国際的な海洋協力の「調整の場」をどこに置くのが望ましいのか
- 海洋保全と資源利用の両立に向け、各主体がどんな関与を強めるのか
“条約ができた後の現場”をどう設計するか。公海条約(BBNJ)の発効直後に出てきた今回の申請は、その現実的な問いを改めて浮かび上がらせています。
Reference(s):
China applies to host UN High Seas Treaty secretariat in Xiamen
cgtn.com








