中国本土初の洋上・液体ロケット試験拠点、2月にも運用へ
2026年2月にも、中国本土で初めて「液体燃料ロケットの洋上打ち上げ・回収」を想定した試験が動き出します。山東省・煙台市海陽にある東方航天港(オリエンタル・スペースポート)で、洋上試験プラットフォームが完成間近だと伝えられました。
何が起きる?—2月上旬に試運転、春節前後に打ち上げ・回収テスト
報道によると、液体燃料ロケットの打ち上げ・回収に対応する中国本土初の洋上試験プラットフォームは、現在、完成に近づいています。施設は2月5日ごろまでに建設を終え、試運転(コミッショニング)とリハーサル試験に入る見込みです。
さらに、2月中旬の春節(旧正月)前後には、国内開発の主流級の商業用液体燃料ロケットが、この拠点で打ち上げ・回収テストを行う予定とされています。実現すれば、液体燃料ロケットによる「洋上での打ち上げと回収」を組み合わせた試験としては中国本土で初のケースになります。
舞台は「中国本土唯一の商業・洋上発射母港」
東方航天港は、商業分野の洋上発射母港として位置づけられており、これまでに137基の衛星を宇宙へ送り出したとされています。洋上打ち上げは、地上の射場とは異なる運用設計が求められる一方で、打ち上げ条件の柔軟性などが注目されてきました。
これまでの洋上打ち上げは「固体」中心—液体・回収が意味するもの
東方航天港がこれまで実施した洋上打ち上げは22回で、いずれも固体燃料ロケットだったといいます。今回の焦点は、そこに液体燃料と回収・再使用の要素が加わる点です。
- 固体燃料ロケット:機動性が高く、打ち上げの柔軟性がある一方、ペイロード(運べる量)に限界があり、回収・再使用が難しいとされます。
- 液体燃料ロケット:より大きなペイロードが見込まれ、回収・再使用によって打ち上げコストの低減につながりやすいと説明されています。
衛星コンステレーション(多数の衛星を連携させる仕組み)の配備では、打ち上げ回数やコストが事業性を左右します。報道は、再使用可能な液体燃料ロケットが、中国本土の商業宇宙分野で大きな方向性になっている点を挙げています。
2026年は「第15次五カ年計画」スタートの年
2026年は、中国本土の第15次五カ年計画(2026〜2030年)が始まる年でもあります。この期間に「宇宙強国づくりの加速」が、国家任務として初めて重要項目に盛り込まれたとされています。
今回の洋上・液体ロケット試験拠点の稼働は、インフラ(試験・運用の場)と機体開発(回収・再使用)を同時に前へ進める動きとして、2026年の序盤を象徴するトピックになりそうです。
今後の注目点(読み解きのヒント)
- 2月上旬の試運転・リハーサルで、洋上設備としての運用手順がどこまで固まるか
- 春節前後の「打ち上げ・回収テスト」で、回収まで含めた一連の実証がどの段階まで進むか
- 衛星コンステレーション配備のコスト構造に、どの程度インパクトが出るか
宇宙開発は「機体」だけでなく、「発射場・港・回収」といった地上(海上)側の総合力で進みます。2月の動きは、その総合力を洋上で試す節目として注目されます。
Reference(s):
China's first offshore liquid rocket test platform to begin operations
cgtn.com








