杭州で「AIロボット食堂」初登場 24節気×自動調理が試験営業
中国本土・浙江省杭州市でこのほど、同市初とされる「AIロボットレストラン」が試験営業を始めました。調理から配膳、清掃までを複数のロボットが分担し、“店内オペレーションそのもの”を再設計する試みとして注目されます。
杭州で始まった「24 Solar Terms AI Robot Restaurant」とは
試験営業に入ったのは「24 Solar Terms AI Robot Restaurant(24節気AIロボットレストラン)」です。店名が示す通り、料理の設計には中国の伝統的な養生(健康づくり)の考え方として知られる「二十四節気」の発想が取り入れられています。
狙いは、季節感や体調への配慮といった“ウェルネス”の文脈を、テクノロジーによる効率化と結びつけ、幅広い世代にとって「新しく、かつ手軽な外食体験」をつくることにあります。
店内ではどんなロボットが働いている?
店内では10種類以上、複数台のロボットが連携して動きます。見どころは「個々のロボットの器用さ」だけでなく、「役割分担の細かさ」です。
- 清掃ロボット:店内を滑るように移動し、床の清掃を担います。
- 配膳ロボット:料理を運ぶ動線を受け持ち、人の移動を減らします。
- 麺調理ロボット:麺をつかんで持ち上げ、沸騰した湯へ下ろす作業までこなします。
- コーヒーロボット:トレーを回転させ、ミルクを注ぎ、砂糖を加える工程を正確に行います。
「調理」「飲料」「搬送」「清掃」が別々の自動化で成立している点は、外食の現場における自動化が“単発の演出”から“運用の仕組み”へ移っていることを感じさせます。
二十四節気の“養生”を、ロボット運用の店でやる意味
二十四節気は、季節の移り変わりを細やかに捉える暦の知恵として知られ、食や体調管理の考え方とも結びついてきました。今回のレストランは、その「季節に合わせた食の設計」というストーリーを前面に置きながら、提供のしかたはロボットで“均一に、速く、迷いなく”進める構成です。
言い換えると、身体感覚に寄り添う伝統的な発想と、作業を分解して最適化するテクノロジーを同じテーブルに載せた形です。ここが、単なるロボットカフェ以上に「何を外食体験として残すのか」を問いかけます。
2026年1月時点で見えてきた注目点:便利さの先にある“店の設計”
試験営業の段階ではありますが、関心が集まりやすいポイントは大きく3つあります。
- 品質の再現性:ロボットは同じ動作を繰り返せるため、味や提供スピードのばらつきを減らせる可能性があります。
- 動線の変化:配膳・清掃が自動化されると、人が歩く量や配置そのものが変わります。店づくりが「接客」中心から「運用」中心へ寄っていきます。
- 人の役割の再定義:完全無人というより、機械が得意な領域を任せ、人は監督・仕上げ・体験設計へ回る、という発想が現実的になりやすい領域です。
ロボットが“働く”こと自体よりも、外食がどんな単位で分解され、どこが自動化の境界になるのかが、今後の見どころになりそうです。
杭州の「24節気AIロボットレストラン」は、伝統的な健康観と自動化の組み合わせを、日常の食事という場で試すケースとして記憶されるかもしれません。試験営業の行方とともに、外食の「当たり前」がどこから書き換わっていくのか、静かに追っていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








