7,000トンの「海の龍」海底ケーブルでウェイジョウ島が“電力孤島”脱出
中国本土の沿岸から24海里にある火山島・ウェイジョウ島(Weizhou Island)で、長年の課題だった電力不足に大きな転機が訪れました。全長44.8キロの海底ケーブルが最近敷設され、ディーゼル発電機に頼ってきた「電力孤島」の状態が変わりつつあります。
何が起きた?――44.8キロの海底ケーブルが島とつながった
今回のポイントは、島の電力を島内の発電だけでまかなうのではなく、海底ケーブルで外部から電力を届けられるようになったことです。これまでウェイジョウ島は、騒音や供給量の制約があるディーゼル発電機に依存してきました。
敷設された海底ケーブルは、総重量が約7,000トンで「海の龍(シー・ドラゴン)」とも呼ばれ、貨物列車80両以上に匹敵する重さだと伝えられています。
「電力孤島」だった島で、何が変わるのか
離島で電力が安定しないことは、暮らしの不便だけでなく、観光や公共サービスの土台にも影響します。外部電力につながることで、少なくとも次のような変化が起きやすくなります。
- 供給の安定:需要が増える時間帯や季節でも、電力を確保しやすくなる
- 騒音の低減:ディーゼル発電の稼働が減れば、生活環境の負担が軽くなる可能性
- 運用の柔軟性:燃料調達や発電設備の制約から、一定程度自由になりうる
7,000トンの“海の龍”――海底ケーブル敷設が難しい理由
海底ケーブルは「海に沈めれば終わり」ではありません。海底の地形、潮流、天候、海運ルートなど多くの条件を読みながら、ケーブルを傷めずに所定のルートへ収める必要があります。島と中国本土の間を結ぶ今回の44.8キロという距離でも、作業全体は大規模になりがちです。
重さ7,000トンという表現は、ケーブルそのものや敷設に関わる設備・資材のスケール感を示すもので、現場の“物量”がそのまま難易度を物語っています。
背景にあるのは「島のインフラ」をどう更新するかという問い
離島の電力は、ディーゼル発電で“とりあえず回す”形になりやすい一方で、需要増や環境負荷、燃料の調達といった課題を抱えます。今回のような海底ケーブルは、そうした制約を別の形で乗り越えようとする選択肢の一つです。
ただし、海底ケーブルは敷設後も、自然条件や海域利用との調整、保守・点検などの運用が重要になります。電力の安定化が、島の暮らしや産業のどんな変化につながっていくのか。今後は「つながった後」の現実的な運用が注目点になりそうです。
Reference(s):
Taming the 7,000-tonne 'sea dragon': Powering China's volcanic island
cgtn.com








