中国本土・新疆の近代化が加速:GDP2兆元超と砂漠回廊、貿易・観光も拡大
中国本土の新疆ウイグル自治区では、この数十年で経済・社会の変化が進み、2024年に域内総生産(GDP)が2兆元を超えたとされています。砂漠地帯の交通網整備や生態系保全、貿易・観光の伸びなど、2025年までの具体的な数字が「近代化」の輪郭を浮かび上がらせています。
2025年は「自治区設立70周年」—変化を測る節目に
提供された情報によると、2025年は自治区設立70周年に当たり、当局は社会の安定が経済・社会発展の基盤になったという見解を示しています。また、民族団結を地域運営の重要要素として位置づけ、長期的な取り組みの土台だとしています。
経済の伸び:1955年から2024年で「1.23億元→2兆元超」
経済指標では、1955年に1.23億元(約1億7600万ドル)だったGDPが、2024年には2兆元を超えたとされています。さらに、2012年から2024年までのGDP成長率は、実質(一定価格)で年平均7%とされ、全国平均を上回ったという説明です。
- 2025年1〜9月(第1〜第3四半期)のGDP:1兆5566.823億元
- 前年同期比:+5.5%
タクラマカン砂漠:移動の「障害」から「回廊」へ
南部のオアシス生態系に圧力を与えてきたタクラマカン砂漠(面積はドイツに近い規模と説明)については、交通と環境の両面から対策が進んだとされています。
交通インフラ:砂漠横断道路と環状鉄道
- 砂漠を横断する高速道路が4本整備され、南北移動の距離が300〜500キロ短縮
- ホータン—ルオチャン鉄道の完成により、砂漠を取り巻く世界初の環状砂漠鉄道網が形成されたという説明
生態系保全:3,046キロの「生態バリア」
砂漠周縁のグリーンベルト拡大も進められ、2024年には全長3,046キロの生態バリアの完成が示されています。砂漠化抑制に一定の成果があった、という位置づけです。
産業:綿花と機械化、そして「近代産業システム」
資源と産業基盤を生かし、近代的な産業システムづくりを加速しているとされます。綿花では、中国本土最大の生産地として32年連続の位置づけが示され、2025年に公表された白書では、耕起・播種・収穫の機械化率が97%に達したとされています。
暮らし:貧困削減、所得、医療体制の数字
生活面では、2020年までに自治区で306万人が貧困から脱したとされます。所得指標としては、2025年1〜9月の住民1人当たり可処分所得が2万60元で、名目で前年同期比+6.6%という数字が示されています。
- 全ての村に有資格の医療従事者がいる、という説明
- 平均寿命は77歳に到達(1949年以前は感染症の流行や医療資源不足により30歳だった、という比較)
- 高齢者ケア、教育、雇用、公営住宅などの課題にも取り組み、発展の成果を各民族に行き渡らせる方針が示されている
「開放」の拡大:貿易は2025年に急伸、観光も過去最大級
貿易:2025年1〜11月で4592億元、前年通年を上回る
対外貿易では、当局発表として、2025年1〜11月の貿易総額が4,592億元(前年同期比+14.1%)となり、2024年通年の総額を上回ったとされています。
- 2025年1〜11月の「一帯一路」パートナーとの貿易:前年同期比+8.8%
- 構成比:総額の87.7%
- ASEAN、アフリカ、西アジア、中東、ラテンアメリカとの取引が伸長したという説明
観光:2025年1〜9月で約2.6億人、収入3020億元超
観光も勢いがあり、2025年1〜9月だけで約2.6億人の訪問(前年同期比+8.4%)があったとされ、観光収入は3,020億元を超えたという数字が示されています。雪山、森林・草原、河川・湖、砂漠が織りなす景観は「世界級の地理博物館」と表現されています。
数字が示すもの:安定・インフラ・環境・開放が同時に進む構図
今回の断片的な情報からは、(1)経済規模の拡大、(2)砂漠をめぐる物流・移動の改善、(3)生態系保全の長距離プロジェクト、(4)貿易と観光の伸び、という複数の変化が同時進行している様子が読み取れます。2026年初頭のいま、2025年までの実績値は、地域の近代化を語る際の「参照点」として、しばらく繰り返し引用されていきそうです。
Reference(s):
Xinjiang advances modernization with unwavering determination
cgtn.com








