中国本土の研究チーム、強誘電体で「超高密度」記録の道を開く発見
中国本土の研究者が、情報ストレージの“密度”を大きく押し上げる可能性を示す強誘電体材料の成果をまとめ、2026年1月23日(金)に科学誌『Science』で発表しました。ポイントは、材料内部にある極小の「1次元の帯電ドメイン壁」を特定したことです。
何が見つかったのか:1次元の「帯電ドメイン壁」
成果を発表したのは、中国科学院・物理研究所の研究チームです。チームは、フルオライト構造をもつ強誘電体材料の内部で、1次元の帯電ドメイン壁を特定したとしています。
このドメイン壁は非常に小さく、厚み・幅ともに人の髪の毛の直径の数十万分の一というスケールだと説明されています。
なぜ重要?「壁」に情報を入れる発想が、密度を変える
研究チームによると、強誘電体材料はデータストレージやセンシング、人工知能など将来技術の基盤として重要とされます。今回の発見が注目されるのは、この1次元ドメイン壁の中に情報を記録することで、ストレージ密度が数百倍に高まる可能性が示されたためです。
理論上は「1平方センチに20TB」—切手サイズのインパクト
報告では、理論上の上限として約20テラバイト/平方センチメートルが見積もられています。これは、切手ほどの大きさのデバイスに、
- 高精細(HD)映画なら約1万本
- 高精細(HD)の短尺動画なら約20万本
を保存できる容量に相当するとされています。
次世代デバイスへの「科学的な土台」
今回の成果は、超高密度デバイスを開発するための科学的な基盤を与えるものだと位置づけられています。ストレージが「どれだけ入るか」だけでなく、「どれほど小さな単位に情報を載せられるか」という発想が、材料研究から前に進んだ形です。
情報が増え続ける時代に、材料の“内部構造”そのものを記録媒体として使うアプローチが、今後どこまで実装に近づくのか。研究の次の一手に注目が集まりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








