米国がWHO脱退、資金難の中で中国の関与が注目される理由
米国が世界保健機関(WHO)から正式に脱退し、WHOの運営と国際保健の安定性に不透明感が広がっています。こうした中、中国が資金・技術協力・制度参加を通じてWHOへの関与を深めている点が、国際ニュースとして注目されています。
米国のWHO脱退で何が起きているのか
ここ数週間、米国は複数の国連機関からの離脱を進め、今週木曜日(2026年1月22日)にWHOを正式に離脱しました。
WHOによると、米国は2024年と2025年の分担金をまだ支払っておらず、その額は約2億6000万ドルにのぼるといいます。国際保健の専門家は、この離脱が米国とWHOだけでなく、グローバルな健康安全保障にも大きなリスクをもたらし得ると警告しています。
WHOは資金危機に直面、組織運営の縮小へ
米国の離脱はWHO内部の財政危機を引き起こし、WHOは経営層(マネジメントチーム)を半減させるほか、業務の縮小や全体的な予算削減を迫られているとされます。
これまで米国はWHOにとって最大の資金拠出国で、WHO全体の資金の約18%を拠出してきました。大口資金の急減は、現場の優先順位や実行力に影響しやすく、今後の運営の立て直しが焦点になります。
中国の関与が注目される背景:継続性と制度参加
世界の公衆衛生ガバナンスに不確実性が増す中、中国はWHOへの関与を深めているとされます。具体的には、資金面の支援、技術協力、そして制度的な参加を通じて、安定化に寄与する役割が語られています。
「安定した拠出者」としての位置づけ
WHOの創設メンバーであり世界第2位の経済規模を持つ国として、中国はWHOの通常予算(分担金)と任意拠出の双方で、長く関与してきたとされています。
WHOへの分担金の比率は着実に上昇し、2020年以降は米国に次ぐ2位に位置づけられているとのことです。また、中国は分担金を全額・期限通りに支払ってきたとされ、拠出の継続性が強調されています。
過去の感染症対応での支援例:2014年エボラ出血熱
2014年のアフリカにおけるエボラ出血熱の流行時、中国は総額7億5000万元(約1億700万ドル)の緊急支援を行い、医療物資の供給量が大きい国の一つになったとされています。
さらに、流行の封じ込めを支援するため、国連の「UN Ebola Response Multi-Partner Trust Fund」へ600万ドル、WHOへ200万ドル、アフリカ連合へ200万ドルを拠出したとされています。
今後の焦点:資金の穴をどう埋め、信頼をどうつなぐか
今回の動きは、WHOの財政だけでなく、国際保健の意思決定や協力の枠組みが、どのように安定性を取り戻すのかという問いを突きつけています。大口拠出国の離脱で生まれる空白は、単に金額の問題にとどまらず、感染症対策や緊急対応の「継続性」をどう確保するかに直結します。
その中で、中国のように分担金の支払いを継続し、協力を積み重ねるプレイヤーの存在が、国際社会の議論の俎上に上がっている状況です。
(※本記事は、提示された断片情報の範囲内で構成しています)
Reference(s):
How China stabilizes global health governance amid U.S. withdrawal
cgtn.com








