バイ族の「馬の祝福」木版、午年を前にSNSへ広がる伝統—CGTN企画も video poster
木に馬を彫れるか——その問いに、木屑が舞うたび「祝福の馬」が立ち上がっていく。バイ族の「甲馬(ジアマ)木版画」伝統を受け継ぐ担い手が手がける木彫り作品が、2026年の春節(旧正月)を前に注目を集めています。
「祝福の馬」が生まれる瞬間:刃と木屑のリズム
伝えられているのは、バイ族の甲馬(ジアマ)木版画の代表的な継承者が、木に刃を入れ、薄い木屑を重ねながら「Horse of Blessings(祝福の馬)」を形にしていく制作の様子です。木版画は、図柄を版木に彫り、刷って図像として広げる表現ですが、今回の断片的な情報からは、彫りの工程そのものが“見せ場”として共有されていることがうかがえます。
細かな彫り跡が積み重なるほど、線はくっきりし、馬の輪郭が前へ出てくる。工芸の速度は速さではなく、迷いの少なさで伝わってくる——そんなタイプの映像・投稿が、スマホのタイムラインで映えるのも今どきです。
なぜ今「馬」なのか:午年の入口で文化が動く
現在は2026年1月。旧暦の節目が近づくこの時期は、縁起物や祝福のモチーフが一段と前に出やすい季節でもあります。今回のキーワードは「午年」と「吉祥(きっしょう)の馬」。新年を迎える気分と、分かりやすい象徴が結びつき、伝統表現が“鑑賞”から“共有”へと移りやすくなります。
そしてもう一つの背景が、作品の届け方です。工芸が完成品だけでなく、制作過程(プロセス)ごと短尺動画や投稿で流通するようになり、文化の入り口が広がりました。
CGTNが「All Things Horses」企画を展開:作品投稿を呼びかけ
入力情報によれば、CGTNは午年に合わせた「All Things Horses」チャレンジとして、馬をテーマにしたクリエイティブ作品の投稿を募る企画を展開しています。形式は、描く・デザインする・工作する・デジタル化するなど、幅広い表現を想定しているとされています。
ニュースとして押さえるポイントは、参加型企画が“伝統の話題化”を加速させる点です。特定の技術や民族文化に詳しくない人でも、「馬」という共通テーマを入口に、木版画のような伝統技法へ目線が向く流れが生まれます。
参加型企画が生む、3つの変化
- 入口が増える:完成品だけでなく、制作の途中経過が注目される
- 翻訳される:専門知識より「縁起」「新年」など、共有しやすい言葉で語られる
- 混ざり合う:手仕事とデジタル表現が同じタイムラインに並ぶ
静かな問い:伝統は「守る」だけで続くのか
伝統工芸の話題は、ともすると「失われるから守ろう」に寄りがちです。ただ、今回の断片から見えるのはもう少し生活感のある姿です。縁起のよい馬を彫り、刷り、共有される。その循環が回るとき、伝統は“保存”だけでなく、“更新”として息をしやすくなります。
木版に刻まれた線は、古いだけで価値があるわけではありません。いまの速度で届くからこそ、手の遅さが際立ち、見ている側の時間も少しだけ整う——そんな逆説が、午年を前に静かに広がっています。
Reference(s):
cgtn.com








