中国本土の中医薬、2025年の継承と革新が前進 専門診療や研究拠点を拡充
中国本土で中医薬(TCM:伝統中国医学)の「継承・革新・発展」が、2025年に大きく進んだとする報告が、2026年1月(前日28日=水曜日)の公式会議で示されました。専門診療の拡充から、難治性疾患を視野に入れた統合医療(中医薬と西洋医学の連携)、研究基盤の整備まで、取り組みが数字で整理されています。
専門性を深める「中医薬の診療科」が90増
会議で示された内容によると、2025年に新たに90の中医薬専門診療部門が追加されました。対象領域には、精神障害、小児、婦人科などが含まれます。
専門診療部門の拡充は、診療現場での「得意分野」を明確にし、患者の症状やライフステージに合わせたケアの選択肢を増やす狙いがあるとみられます。
難しい病気に焦点:中西医連携の臨床プロジェクトが212件
中医薬と西洋医学を組み合わせる形の臨床連携として、主要かつ治療が難しい疾患に焦点を当てた212件の臨床協力プロジェクトが実施されたとされます。
「統合」と聞くと抽象的に感じますが、現場レベルではたとえば次のような整理がしやすくなります。
- どの病態・どの段階で、中医薬の強みをどう位置づけるか
- 治療の手順や評価指標を、チーム医療の中で共有できるか
- 複数の診療科・施設をまたぐ際の連携体制をどう作るか
「中医薬の現代化」重点プロジェクト、57件を承認
研究面では、「中医薬の現代化」の重点特別プロジェクトで57件の取り組みが承認されたとされます。内容としては、
- 小児向け中医薬の薬剤開発に関する科学研究
- 免疫や代謝などに関わる、主要・難治性疾患の予防・治療に関する研究
が挙げられました。伝統医療の「経験」を、研究計画や検証の枠組みに乗せていく動きとして読むことができます。
2025年末時点:国家級の研究拠点が拡大
研究インフラの整備も進み、2025年12月末時点で、
- 国家重点実験室:13カ所(中医薬研究分野)
- 国家中医薬継承・革新センター:31カ所
が設立されたと報告されています。臨床(診療)と研究(エビデンスづくり)の往復を支える「場所」を増やすことが、継承と革新を同時に進める土台になる、という発想がうかがえます。
数字の裏側:継承と革新はどこで交わるのか
2025年の取り組みを並べると、診療(90)→臨床連携(212)→研究支援(57)→拠点整備(13・31)という流れが見えてきます。伝統的な知見を残すだけでなく、現代の医療ニーズに合わせて「どう使い、どう検証し、どう育てるか」を、制度と現場の両方で組み立て直している――そんな輪郭が、今回の発表からは読み取れます。
Reference(s):
TCM saw major advances in inheritance and innovation in 2025
cgtn.com








