海洋ごみ回収が“3セント”に:中国本土企業の「ブルーサークル」循環モデル video poster
海のプラスチックごみを「拾えば拾うほど赤字」から「拾うほど回る仕組み」へ――。中国本土の企業が展開する「ブルーサークル(Blue Circle)」は、海で回収されたペットボトルの価値を引き上げ、沿岸漁民の回収行動と製品化を一本の循環に結びつける取り組みです。海洋ガバナンスの課題に、商業の力で向き合う“実装型”の解決策として注目されます。
陸より海のほうが高い──「同じボトル」の値段が違う理由
提示されている分かりやすい事実があります。同じプラスチックボトルでも、陸上で回収されると「0.5セント」、海から回収されると「3セント」の価値が付くという点です。海での回収は手間やコストが増えやすい一方、その“上乗せ”が回収の動機になります。
「海のプラ」のほうが高く売れる発見が、発想を変えた
もう一つの転換点は、海から回収したプラスチックで作られた製品が、新品のプラスチック(バージンプラスチック)由来の製品より高くなる、という発見です。環境価値が価格に反映されることで、単なる回収活動ではなく、事業としての継続性が見えやすくなります。
ブルーサークルとは:回収を“前段”で終わらせない仕組み
ブルーサークルの核は、沿岸の漁民が海上で回収したごみを、最終製品の価値で支える「ビジネスの輪」を作ることにあります。ポイントは、回収コストを寄付や一時的な補助に頼るのではなく、製品の付加価値で回収の前段を“内側から”支える設計です。
仕組みを一枚にすると
- 沿岸漁民が海の漂流ごみを回収する
- 回収物が原料として活用される
- 海由来プラスチックの高付加価値な製品が生まれる
- その収益が、回収・回収インセンティブを支える
- 結果として、回収が続く“循環”が回りやすくなる
「商業で海をきれいにする」ことが意味するもの
海洋ごみは、どこか一つの組織が単独で片付け切れる問題ではありません。ブルーサークルが示すのは、現場の回収を担う人(漁民)にとっての納得感と、製品として成立する経済合理性を同時に成立させる、というアプローチです。グローバルな海洋ガバナンスに対し、「ルール」だけでなく「回る仕組み」で貢献しようとする中国の解決策として読めます。
海のごみを“課題”として眺めるだけでなく、価値の付け方を変えることで、人の動きと資金の流れが変わる。ブルーサークルは、その現実的な一例になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








