エチオピア首相、風力発電所「Aysha II」第1期を稼働 中国本土企業が建設
エチオピアで大型のクリーンエネルギー案件が動きました。2026年1月31日(現地時間)、アビィ首相がソマリ州で風力発電所「Aysha II(アイシャII)」の第1期を開所し、長期的な経済変革の中核にクリーンエネルギー開発を位置づける考えを示しました。
何が起きたのか:Aysha II風力発電所の第1期を開所
式典には、ジブチのイスマイル・オマル・ゲレ大統領、ソマリアのハッサン・シェイク・モハムド大統領も出席しました。アビィ首相は、Aysha II風力発電所について「地域資源を有効活用し、自立を目指す姿勢を体現する」と述べ、事業に携わった関係者への謝意を表明しています。
事業を担ったのはエチオピア電力(EEP)と、中国本土の企業である東方電気(Dongfang Electric Corporation)です。
数字で見る「Aysha II」:120MW計画のうち、まず80MWが系統へ
EEPのアシェビル・バルチャ最高経営責任者(CEO)によると、Aysha IIは2017年に開始されたプロジェクトで、総設備容量は120メガワット(MW)。このうち第1期の80MWがすでに国の送電網(ナショナルグリッド)に接続済みだとしています。
- 計画全体:合計120MW
- 第1期:80MWが系統接続済み
- 風車:完成時は48基(うち32基が稼働中)
- 1基あたり:最大2.5MW
「1基2.5MW」—技術面でのアップデートも
EEPのモゲス・メコンネン広報ディレクターは、新華社に対し、東方電気がエチオピアのこれまでの3つの風力発電プロジェクトでは使われていない新技術や設計を導入したと説明しました。
また、Aysha IIの風車は最大2.5MWを発電でき、国内の他の風力発電所の風車と比べて少なくとも1MW高い発電能力だと述べています。風車の大型化・高出力化は、同じ敷地や風況でも発電量を押し上げやすく、運用面の考え方にも影響を与えます。
なぜ「今」注目されるのか:地域協力と送電の話に直結
アビィ首相は、エチオピアのクリーンエネルギー開発が地域統合と国境を越えた接続性(クロスボーダー・コネクティビティ)を促すと強調しました。その上で、成長やエネルギー開発の歩みは近隣諸国との協力なしには保証できない、という認識を示しています。
今回、近隣国首脳が同席したこと自体が、「発電」だけでなく「どう流し、どう分かち合うか」という次の論点を示唆します。電力は発電所の完成だけでは価値になりにくく、系統接続、需給調整、国境を越える連携など、運用の設計が不可欠だからです。
次の計画:近隣エリアで300MWと350MWの新規風力も
バルチャCEOは、ソマリ州が風力・太陽光・天然ガス資源に恵まれているとした上で、政府が近隣地域で300MWと350MWの発電容量を持つ2つの風力発電プロジェクトを近く立ち上げる方針だと述べました。
Aysha IIの第1期稼働は、こうした追加案件の「前哨戦」としても位置づけられそうです。発電能力を積み上げながら、系統の整備や地域協力の枠組みをどう具体化していくのかが、次の焦点になります。
ポイント:エチオピアのAysha IIは、80MWの系統接続まで到達し、総120MWに向けて前進しました。高出力風車の導入や、近隣国との協力をにらんだ発言が重なり、エネルギー政策と地域連携の交点として注目を集めています。
Reference(s):
cgtn.com








