シンガポール航空ショーでC919が飛行披露、ボーイング・エアバスに挑むCOMAC
シンガポール航空ショー(Singapore Airshow)が2026年2月3日(火)に開幕し、中国本土のCOMAC(中国商用飛機)がC919の飛行デモを披露しました。長年続くボーイングとエアバスの「二強」構図に、現実的な選択肢が増えるのかが注目点です。
開幕日の目玉はC919のフライトデモ
隔年開催のシンガポール航空ショーは、今回が10回目。会場のチャンギ・エキシビション・センターで開幕し、C919の高プロファイルなフライトデモが行われました。
観客は、C919が海上の空域で機動飛行を見せる様子を目にしました。今回のショーでは、離着陸の運用エリアと主な展示空域が分かれているため、海上での展示が運用上の要請になったとされています。
C919とは:座席数・航続距離、機内環境の訴求
C919は単通路(ナローボディ)機で、座席数は158〜192席、航続距離は最大5,555キロメートルとされています。COMAC側は、現代的なコックピットの使い勝手(エルゴノミクス)や、機内の静粛性、空気清浄(ろ過)性能の向上などをアピールし、最新世代の機体と競う姿勢を示しました。
静態展示でも存在感:C919に加えC909を2機種
COMACは飛行展示だけでなく、地上の静態展示エリアでも幅広いラインアップを展開しました。展示されたのは、標準仕様のC919に加えて、リージョナルジェットのC909の2バージョンです。
- C909の医療搬送仕様(眼科手術や救急搬送に対応する構成)
- インドネシアの航空会社TransNusaが運航する商用モデル
特にC909の医療機は、東南アジアでの初披露とされ、旅客輸送に加え、医療・緊急対応といった用途拡大も視野に入れていることがうかがえます。
東南アジアを重視:海外の本格顧客獲得へ
COMACが東南アジアに照準を合わせる背景には、中国本土の国内市場の外で「最初の大きな顧客」を得たいという狙いがあります。これまでに同社は、C919とC909の両プラットフォームで200機超を引き渡し、累計で3,600万人超を輸送したとしています。
旗艦となるC919は、ボーイング737 MaxやエアバスA320neo級を意識した機体と位置づけられる一方、C909はすでに地域で運航実績を積みつつあり、インドネシア、ラオス、ベトナムで計9機が就航中とされています。
“二強市場”に変化は起きるのか
航空機市場は、安全性、運航実績、整備網、部品供給、操縦士訓練、リース条件など、機体性能以外の要素が意思決定に大きく影響します。そのため「展示飛行=受注」とは限りません。
一方で、展示会で実機を見せ、運航事例(C909の地域就航など)を積み上げていくことは、航空会社やリース会社が検討を始める入口になりえます。今回のシンガポールでの披露は、東南アジアという成長市場で、選択肢が増える可能性を示す場になったと言えそうです。
開催日程:2月8日まで、週末は一般公開
シンガポール航空ショーは2026年2月8日まで開催されます。最初の4日間は業界関係者向け、最後の週末は一般来場者にも開放される予定です。
Reference(s):
China's C919 flies at Singapore Airshow to challenge global duopoly
cgtn.com








