中国国務院、政府活動報告案と第15次五カ年計画案を協議 3月審議へ
中国国務院が2月6日(金)、政府活動報告案と「第15次五カ年計画(2026〜2030年)」の骨子案を協議しました。3月に予定される国の最高立法機関の年次会議で審議される見通しで、2026年の政策運営と新たな5カ年の出発点をどう描くかが焦点になります。
何が起きた?—国務院が2つの「草案」を議論
国務院は全体会議(全体会議)を開き、(1)政府活動報告の草案、(2)第15次五カ年計画の経済・社会発展に関する骨子草案について意見を交わしました。会議は李強首相が主宰し、両文書を「さらによく練り直す」必要性を強調しました。
今回のキーワードは「高品質発展」と「生活実感」
李強首相は、高品質発展(量だけでなく質を重視した成長)を進める重要性を文書に十分反映させること、そして人々の関心事に真摯に応えることを求めました。政策文書が抽象的なスローガンにとどまらず、実際の暮らしや景気の手触りにどうつながるかが問われている、というメッセージにも読めます。
「マクロ政策は前倒しで効かせる」—財政資金とプロジェクトの同時進行
注目点の一つが、マクロ政策(財政・金融など景気全体を調整する政策)の効果を前倒しで出す考え方です。会議では、財政資金をできるだけ早く手当てし、資金配分とプロジェクト着工の連携を強め、政策が速やかに結果につながるようにする方針が示されました。
要点を整理すると、次のようになります。
- 財政資金はできるだけ早期に手配する
- 資金配分とプロジェクト開始のタイミングをそろえる
- 政策効果を「早く・確実に」出すことを重視する
改革・イノベーションと内需の底上げ:市場の活力と新たな成長源
会議では、政策支援を改革やイノベーションと組み合わせ、市場の活力をより引き出すことが呼びかけられました。特に、国内需要の中に新しい成長の原動力をつくるという狙いが語られています。
また、政策運営の優先順位として、次の「安定」が挙げられました。
- 雇用
- 企業(事業体)
- 市場
- 期待(先行き見通し)
必要に応じて政策を適時に打ち出し、今年(2026年)の目標と任務の達成を確実にする、という立て付けです。景気の不確実性が残る局面で「タイミング」と「期待管理」を重視する姿勢は、各国の政策運営にも通じる論点といえます。
第15次五カ年計画(2026〜2030年)へ:「良いスタート」をどうつくるか
2026年は、第15次五カ年計画期間(2026〜2030年)の初年です。会議では、目先の対応と中長期の課題を両立させつつ、高品質発展を着実に進めることが強調されました。
具体的には、骨子案を踏まえて各分野の「高品質な特別計画」をつくり、主要な取り組みやプロジェクトを計画・実行していく方針が示されています。さらに、
- 「新質生産力」(新しい質の生産力)の発展でより大きな突破を図る
- 国内経済の強化と家計所得の増加を進める
といった方向性も言及されました。「成長の質」を掲げながら、家計の所得増という生活に直結する指標を同時に押し出した点は、今後の政策文書の読みどころになりそうです。
春節を前に:安全、輸送、賃金の未払い、物価と供給の安定
春節休暇が近づく中、足元の課題として、
- 労働安全(仕事の安全)
- 交通・輸送サービス
- 賃金や支払いの滞納への対応
- 物資供給と物価の安定
が挙げられ、人々が「安全で、幸せで、平穏な」春節を過ごせるようにする重要性が確認されました。大型連休は消費や移動が集中しやすく、景気と生活の両面で政策の実行力が試されるタイミングでもあります。
今後の見通し:3月の年次会議で審議へ
今回議論された2つの草案は、3月に開かれる国の最高立法機関の年次会議で審議される予定です。2026年の政策をどれだけ早く現場に届けるのか、そして2026〜2030年の成長像をどの言葉と施策で示すのか。草案の修正を経た最終文書に、注目が集まります。
Reference(s):
China's State Council discusses draft govt work report, 15th FYP
cgtn.com








