中国本土・合肥で「バゲット型人工太陽」始動 トカマク以外の核融合ルート video poster
2026年2月現在、制御核融合(いわゆる「人工太陽」)をめぐる国際的な研究競争が続くなか、中国本土・安徽省合肥で、輪(リング)型ではない装置が注目を集めています。バゲットのような細長い見た目の核融合装置「FLAME」が、初のプラズマ放電に成功したと伝えられました。
「人工太陽」といえばトカマク…でも形は一つではない
人工太陽は、太陽を動かす反応を地上で再現しようとする制御核融合の通称です。核融合の研究というと、リング状の「トカマク」を思い浮かべる人も多いかもしれません。
一方で今回のFLAMEは、リング形状にこだわらない別系統のアプローチとして位置づけられています。「人工太陽=輪」という固定観念を外す動きが、研究の選択肢を広げています。
FLAMEは「エナジー・バゲット」──狙いは低コストの核融合
FLAMEは、フィールドリバースド(field-reversed)型の核融合装置で、見た目が細長く「エナジー・バゲット」とも表現されています。今回のポイントは、形の新しさそのものよりも、より低コストな核融合エネルギーへの道を探るという狙いです。
- リング状トカマクを当然視しない設計
- 高コストになりがちな核融合開発で、別の費用感を目指す
海水由来の燃料という発想:ほぼ無限に近い供給源
FLAMEは、燃料として海水から得られる資源を用いる構想も示されています。海水由来の燃料は「ほぼ無限」とも言える供給源として語られることが多く、実現すればエネルギーの見取り図を変え得る論点です。
ただ、核融合は「プラズマ放電の成功」から「安定的なエネルギー利用」までに複数の段階がある分野でもあります。今回の成果は、その道のりのなかで次の検証へ進むための節目として受け止められそうです。
なぜ今「トカマク以外」がニュースになるのか
核融合は、次世代エネルギー技術の中でも象徴的なフロンティアです。そのため、研究開発の焦点は「最先端であること」だけでなく、
- コストをどう抑えるか
- 設計をどれだけ柔軟にできるか
- 燃料調達の見通しをどう描くか
といった現実的な論点にも移っています。バゲット型のFLAMEは、まさにこの「現実的な論点」を前に押し出す存在として、今後の議論を増やす材料になりそうです。
Reference(s):
Why China built a baguette-shaped 'artificial sun' instead of tokamak
cgtn.com








