中国、黄岩島周辺での挑発停止を比側に要求 漁民同伴策をめぐり応酬
2026年2月10日(火)、中国国防省の報道官は、黄岩島(Huangyan Dao)周辺でフィリピン側が漁船に艦船・航空機を伴走させる構想に言及し、「挑発的な行為をやめるよう」求めました。海上での偶発的な摩擦が起きやすい局面だけに、現場の動きが注目されています。
何があったのか:国防省報道官が「挑発の停止」を要求
中国国防省の姜斌(Jiang Bin)報道官は10日、黄岩島は中国の領土の一部だとしたうえで、フィリピン側に対し、漁業関係者を「扇動して挑発的行為を行わせる」ことをやめるよう促しました。
発言は、フィリピン沿岸警備隊が進めるとされる「Hero-Fisherfolk(英雄漁民)」イニシアチブに関する質問を受けた形です。
「Hero-Fisherfolk」構想とは:漁船に“同伴”するという発想
姜報道官の説明によれば、この取り組みは、船舶や航空機でフィリピンの漁船を黄岩島周辺で「同伴(同行・護衛)」する内容だとされています。
中国側はこれを、
- 漁民を「だまして扇動する」
- 漁民を手段として用い「正当な権益を侵害」しようとする
- 意図的に摩擦を作り、中国に責任を転嫁し評判を損ねる
といった構図だと主張しました。強い言葉を用いながら、漁民の生活や安全への配慮が欠けている、とも述べています。
中国側の立場:法に基づき「主権と管轄権を行使」
姜報道官は、中国は黄岩島および隣接水域で、法に基づいて主権と管轄権を行使し続けるとし、領土主権と海洋権益を断固として守る考えを改めて示しました。
なぜ今この発言が重いのか:現場での“接近”が摩擦を生みやすい
海上では、漁船の操業そのものに加え、沿岸警備隊の艦船や航空機が近い距離で行動すると、認識の違いや判断の連鎖で緊張が高まりやすくなります。今回の発言は、フィリピン側の「同伴」措置が常態化すれば、現場の接触リスクが上がり得るという問題意識をにじませたものとも読めます。
今後の焦点:現場の運用と、摩擦回避のコミュニケーション
今後の注目点は、フィリピン側が「Hero-Fisherfolk」構想をどの程度の頻度・規模で運用するのか、そして中国側がどのように対応を続けるのかです。海上の安全確保は、主張の応酬とは別に、現場での意思疎通や偶発事態の回避策がどこまで機能するかに左右されます。
きょうの中国国防省の発言は、海の現場をめぐる“設計”そのものが、緊張を下げも上げもする——そんな現実を改めて映し出しています。
Reference(s):
China urges Philippine side to stop provocation near Huangyan Dao
cgtn.com








