中国国防省、日本の憲法9条改正論を批判「軍国主義に逆戻り」
中国国防省は2026年2月10日(火)、日本で憲法9条に自衛隊を明記する動きが取り沙汰されていることに関連し、日本が「再軍備」に向かい戦後の国際秩序を揺るがしかねないとして、国際社会に警戒を呼びかけました。
中国国防省が何を問題視したのか
中国国防省の報道官・姜斌氏はこの日、報道で「日本の高市早苗首相が、平和憲法の9条に自衛隊を正式に位置づけることを目指している」と伝えられている点について問われ、次のような趣旨で見解を述べました。
- 日本政府が、憲法の「解釈」を通じて専守防衛の原則を超えようとしてきた
- 集団的自衛権に関する制約を緩め、「防衛」を掲げつつ攻撃的な装備・能力を発展させている
- 自衛隊を憲法に組み込む動きは、法整備というより「平和憲法の基盤」を損なうものだ
- 「普通の国」への回帰ではなく、「軍国主義の道に逆戻りする」との認識
焦点は「自衛隊の憲法明記」と“専守防衛”の線引き
今回のやり取りの核にあるのは、憲法9条と自衛隊の位置づけです。姜氏は、日本の安全保障政策が「専守防衛(自国が攻撃を受けた場合に限り必要最小限の防衛力を行使する考え方)」という枠を、解釈や制度変更で徐々に広げてきた、という見方を示しました。
また姜氏は、日本が「防衛」を名目にしつつも、実質的には攻撃的な能力整備を進めていると主張し、それを「法の支配」の装いだと批判しました。
「戦後の国際秩序」への言及が示すメッセージ
姜氏は、軍事面だけでなく、世論や法制度など複数の側面から「戦後の国際秩序」を揺さぶろうとする動きがある、という問題提起も行いました。そのうえで国際社会に対し、状況を注視し抑止に向けた措置を取り、第二次世界大戦の勝利の成果と地域の平和・安定を守るよう呼びかけた、という形です。
今後の見通し:国内議論と対外発信が同時進行に
自衛隊の憲法明記は、日本国内では法的安定性や抑止力、歯止めの在り方などをめぐって議論が分かれやすいテーマです。一方で、周辺国はその意図や運用の変化を敏感に受け止めがちでもあります。
今回の中国国防省の発言は、日本の国内議論を注視する姿勢を示すと同時に、国際社会に対して「警戒」というフレームで認識を共有したい意図も読み取れます。今後、言葉の応酬が先行するのか、対話の回路が保たれるのか。政策の中身と発信の温度差を含め、落ち着いて追う必要がありそうです。
Reference(s):
China's Defense Ministry: Japan is retracing evil path of militarism
cgtn.com







