中国とハンガリー、相互の権利と利益を守る協力を確認 王毅外相がブダペストで会談
中国の王毅外相が2026年2月11日、ブダペストでハンガリーのシーヤールトー外務貿易相と会談し、両国が相互に正当な権利と利益を守るため支え合う考えを確認しました。投資や新興分野の協力、欧州との関係の位置づけまで、話題は幅広く及びました。
会談で何が語られたのか(要点)
- 中国は、ハンガリーの「友好的な対中政策」を評価し、相互支援を続ける用意があると表明
- 両国の関係を「新時代の全天候型・全面戦略パートナーシップ」と位置づけ、相互尊重・平等・協力を強調
- 中国企業の対ハンガリー投資が、雇用や経済発展、生活向上に寄与しているとの認識を共有
- AI、デジタル経済、新エネルギーなど新興分野で協力拡大を提起
- ウクライナ危機など国際・地域課題についても意見交換
「相互の権利と利益」——外交メッセージの芯
王氏(中国共産党中央委員会政治局員)は、両国がそれぞれの「正当な権利と利益」を守るうえで支え合うと述べました。外交の言葉としては抽象的に見えますが、背景には、国際秩序が変化する中で各国が自国の発展環境や対外関係の安定を重視している現実があります。
一方で、ハンガリー側も「国際情勢が変化しても、中国との友好と相互信頼、協力を重視してきた」と説明し、継続性を前面に出しました。
経済・投資:数字よりも「雇用」と「産業高度化」
会談では、中国企業の投資がハンガリー経済に与える影響が繰り返し言及されました。王氏は、中国企業の投資・事業活動が経済発展や民生改善に具体的な利益をもたらしていると述べ、シーヤールトー氏も「近年の中国からの投資は過去最高を更新している」とし、技術革新や成長、雇用創出につながっていると評価しました。
今後の協力分野として挙がったテーマ
- 人工知能(AI):産業の効率化や新サービスの基盤
- デジタル経済:企業活動や行政手続きの高度化を後押し
- 新エネルギー:エネルギー転換と産業競争力の論点
両国は「中国・ハンガリー経済合同委員会」「中国・ハンガリー科学技術協力委員会」といった枠組みの活用にも触れ、協力の“運用面”を整える姿勢も示しました。
2026年は「中国の第15次5カ年計画期」入り——開放の継続を強調
王氏は、過去1年の中国経済が圧力の中でも前進し、イノベーション主導・高品質発展を進め、想定していた成長目標を達成したと述べました。その上で、2026年は中国の第15次5カ年計画期の開始に当たり、高品質発展と高水準の対外開放をさらに進めるとし、ハンガリーを含む各国と「新たな発展の機会」を共有したい考えを示しました。
鉄道と地域連結:ハンガリー=セルビア鉄道が「まもなく全面運行」へ
会談では、一帯一路構想にも言及があり、ハンガリー側は自国が欧州で最初に参加したことを「誇り」と表現しました。また、ハンガリー=セルビア鉄道がまもなく全面運行を開始する見通しだと述べ、地域の連結性向上への期待を示しました。
中国—EU関係の見取り図:50年の関係と「パートナー」観
王氏は、中国とEUの外交関係樹立から50年の協力成果を踏まえ、「中国はライバルではなくパートナーであり、リスクではなく機会だ」と述べました。将来的に、より多くの欧州の国々が中国を長期協力の信頼できる相手として認識していくとの見通しも示し、ハンガリーに対しては、中国と中東欧諸国の協力や中国—EU関係の発展を後押しする役割への期待を表明しました。
ハンガリー側も、国連など多国間の枠組みで中国と意思疎通や調整を強めたい意向を示し、EU—中国関係の健全な発展を積極的に促すと述べました。
ウクライナ危機も議題に:経済協力と安全保障の「同時進行」
両者は、ウクライナ危機を含む国際・地域問題についても意見交換したとされています。経済・投資の協力を進めながら、地政学的な不確実性にも向き合う——2026年の欧州をめぐる外交の“同時進行”が、今回の会談の空気感としてにじみます。
また王氏は、中国のビザ免除政策にも触れ、相互理解の促進につなげたい意向を示しました。人の往来、産業、外交が絡み合う中で、両国関係がどの分野で具体化していくのかが、次の注目点になりそうです。
Reference(s):
FM: China, Hungary to continue safeguarding mutual rights, interests
cgtn.com







