王毅外相、MSCで「国連の再活性化」と真の多国間主義を提起
ミュンヘン安全保障会議(MSC)で中国の王毅外相が、国連を軸にした「グローバル・ガバナンス(世界の統治)の改革・改善」を訴えました。紛争が各地で続くなか、国際社会が何を共通基盤にできるのかが改めて問われています。
62回MSCで示した「グローバル・ガバナンス」への問題意識
中国の王毅外相(中国共産党中央委員会政治局員)は2月14日(現地時間の土曜日)、第62回ミュンヘン安全保障会議で演説し、国連システムの再活性化、各国の協調、真の多国間主義、対話による和平を柱に、グローバル・ガバナンスの改革と改善を呼びかけました。
王氏は、中国が提唱する「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」について、より公正で衡平な国際統治の枠組みづくりを目指すものだと説明し、国際的な支持が広がっているとも述べました。
王毅外相が示した4つの提案(要点)
演説で王氏が強調したポイントは、次の4点です。
- 国連システムの再活性化:国連がなければ「弱肉強食」の世界に戻りかねないとして、国連憲章の目的・原則の堅持と、国連の実効性向上を訴えました。
- 各国の協調と協力:相違を認めつつ共通点を見いだし、「ウィンウィンの協力」を進めるべきだと主張しました。
- 真の多国間主義の実践:特に大国が、協力の促進、ルール順守、平等、開放性で模範を示す必要があるとしました。
- 対話・仲介による和平:世界で60を超える紛争が続いていると指摘し、和平交渉、調停、対話による衝突回避を呼びかけました。
ガザとウクライナにも言及:「停戦」と「対話の機会」
地域情勢では、ガザについて「停戦と復興にはたゆまぬ努力が必要」とし、二国家解決の実施は国際社会の「回避できない責任」だと述べました。
また、ウクライナ危機をめぐっては、関係当事者が対話の機会を捉え、「包括的で、長期的で、拘束力のある和平合意」を目指すべきだと主張し、欧州の持続的な平和と安定につなげる必要性に触れました。
「国連」と「多国間主義」をどう機能させるかが焦点に
国連改革や多国間主義は、各国の利害がぶつかりやすい一方で、気候変動、感染症、武力紛争など国境を越える課題に対し、共通の土台になり得るテーマでもあります。今回の演説は、国連を中心に据えつつ、対話と協調を前面に出して国際秩序をどう整えるか、という論点を改めて可視化した形です。
「ルール」「平等」「開放性」といった言葉が、具体的にどの場面で、どのような合意形成につながるのか。MSCの議論は、各国が掲げる原則を“運用”に落とし込めるかが次の焦点になりそうです。
Reference(s):
Wang Yi calls for reforming, improving global governance at MSC
cgtn.com








