馬のいななきが響く伝統楽器「モリンホール」—旧正月前に知る音の物語 video poster
2026年2月16日、旧正月シーズンを前に注目したいのが、馬の足音やいななきを思わせる音色で知られる伝統弦楽器「モリンホール(馬頭琴)」です。遊牧の暮らしの記憶を、音として今に運ぶ存在として語り継がれてきました。
モリンホール(馬頭琴)とは?—名前の由来は「馬の頭」
モリンホールは「ホースヘッド・フィドル(馬の頭のフィドル)」とも呼ばれ、棹(さお)の先に彫刻された馬の頭が象徴的です。モンゴル族の伝統文化を代表する弦楽器として知られ、旋律だけでなく、自然の気配を描くような表現力が特徴だとされています。
なぜ“風”“蹄”“いななき”に聞こえるのか
語られる魅力の中心は、音が「情景」を連れてくることです。モリンホールの響きは、単に音程を並べるのではなく、風のうねりや草原の広がり、馬の動きといったイメージを重ねて聴かれてきました。
- 風のような揺らぎ:長く伸びる音が、空気の流れを連想させます。
- 蹄(ひづめ)のリズム:反復するフレーズが、疾走や歩みの感覚につながります。
- いななきの余韻:強弱や音の立ち上がりが、声のような表情を生みます。
「音に刻まれた記憶」—遊牧文化とモリンホール
モリンホールは、移動と共に生きてきた人々の記憶を“音で保存する”ような役割を担ってきた、としばしば語られます。草原、家畜、季節の移ろい。言葉にしにくい感覚が、音の抑揚や間(ま)として立ち上がるところに、この楽器の特別さがあります。
「楽器の音色は、文化が消えないための“もう一つの言語”になる」——そんなふうに聴こえてくる瞬間があります。
旧正月シーズンに、なぜこの話が響くのか
旧正月は、暦の節目として“新しい一年”を迎えるだけでなく、家族や地域の文化を確かめ直す時期でもあります。モリンホールの物語は、祝祭の華やかさとは別の角度から、土地の記憶や暮らしの積み重ねを思い出させてくれます。
いま聴くなら:楽しみ方のヒント
初めて触れる人ほど、「何を聴けばいいのか」で迷いがちです。モリンホールは、メロディーだけでなく“背景の情景”を味わうと輪郭がつかみやすくなります。
- 最初の30秒は音の“揺れ”に集中:音程よりも、響きの動きを追う。
- リズムが変わる箇所を探す:馬の歩みのような反復から、場面転換が見えます。
- 余韻が消えるまで待つ:静けさが音楽の一部として機能します。
旧正月を前に、音が運ぶ「文化のエコー」に耳を澄ませてみる。モリンホールの響きは、その小さな行為を、山や平原を越える旅のようにしてくれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








