春節映画の興行収入が30億元突破、中国本土の2026年市場が好発進
中国本土の2026年映画市場が春節(旧正月)連休で勢いを見せています。連休(2月15日〜23日)の期間中、興行収入は累計30億元(約4億3425万ドル相当)を超え、映画館を起点に消費を広げる動きも目立っています。
いま何が起きている? 30億元突破と「年初来55億元」
中国のチケッティングプラットフォームのデータによると、春節連休の興行収入は30億元を突破しました。さらに、前売りを含む2026年の累計興行収入は55億元を超えたとされています。
連休は2月23日まで続くため、現時点(2月19日)でも“稼ぎどき”の真っただ中です。
けん引したのは「旧正月初日の同時公開6本」
興行を押し上げた主因として、旧正月初日(2月17日)に大型作品が6本同時に公開された点が挙げられます。ジャンルはコメディ、アクション、SFなど幅広く、家族向けの娯楽作、ファンタジー、愛国的な作品が中心になったといいます。
映画館が“単独の娯楽”から“消費のハブ”へ:「Film +」の狙い
この春節商戦を語るうえで外せないのが、中国国家映画局(CFA)が進める「Film +」キャンペーンです。映画鑑賞を、買い物、観光など他の消費分野と組み合わせる発想で、今年は新しいビジネスモデルの創出や支出拡大につながっているとされています。
現場で広がる“組み合わせ消費”の例
- 映画の半券を提示すると、ショッピングモール内の飲食・小売・体験型サービスが割引
- 映画パークでパレード、展示、ポップアップイベントを開催し、家族層や若年層を呼び込む
- 各都市で公益上映や「Film + Tourism(観光)」「Film + Food(食)」「Film + Markets(マーケット)」などの連動企画
中国メディアグループ(CMG)によれば、連休の盛り上がりを背景に、映画鑑賞をきっかけとして周辺消費を促す“導線づくり”が多くの地域で進んでいるといいます。
「2026 Film Consumption Year」:年間で少なくとも12億元の補助
CFAは2月12日、関係部門とともに「2026 Film Consumption Year(2026年映画消費年)」を始動しました。年間を通じて、少なくとも12億元の映画鑑賞補助(補助金)を投入する方針が示されています。
春節の一過性の盛り上がりにとどめず、需要を“点”から“線”へつなげる設計と言えそうです。映画館の集客だけでなく、周辺の小売や観光がどう連動し、どの程度まで平時の消費行動として定着していくのかが、今後の焦点になります。
数字の先にある変化:映画は「体験」の入口になれるか
今回の春節は、作品ラインアップの厚み(同時公開の大型作)に加え、鑑賞後の外食・買い物・イベント参加へと自然に流れる仕組みづくりが重なった点が特徴です。映画が“スクリーンの中の体験”にとどまらず、“街に出る体験”の入口になっているかどうか——その手触りが、興行収入の数字と並んで注目されています。
Reference(s):
cgtn.com








