メルツ独首相が2/25-26に初訪中へ 中国「協力深化と自由貿易を支える」
ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が2026年2月25〜26日に中国を公式訪問します。中国側は訪問を前に、協力を一段と深め、自由貿易とルールに基づく多国間貿易体制を共に支える用意があると表明しました。世界第2・第3の経済規模を持つ両国の動きは、中国・EU関係の空気感にも影響し得るため、今このタイミングで注目が集まっています。
訪問の焦点:首脳会談と「相互理解・政治的信頼」
中国外務省の毛寧報道官は2月24日の記者会見で、訪中期間中に習近平国家主席がメルツ首相と会見し、中国首相の李強氏が会談を行い、二国間関係や共通の関心事項について意見交換する予定だと述べました。
中国側は今回の訪問を、次の点を進める機会にしたいという立場です。
- 相互理解と政治的信頼の強化
- 実務協力(経済・産業など)の深化
- 相互尊重・平等・ウィンウィンに基づく関係発展
また、両国が協力して「世界の平和と繁栄により多く貢献する」ことにも言及しました。
経済関係の現在地:貿易2000億ドル超、投資残高は650億ドル超
同じ2月24日、中国商務部も経済関係の強さを強調しました。商務部の説明によれば、国交樹立以来、ドイツは欧州における中国の最大の貿易相手国であり、対中投資の主要な供給元でもあるとされています。
具体的な規模感として、近年の中独貿易は一貫して2000億ドルを超え、双方向の投資残高は650億ドルを上回るとされました。さらに、この投資残高は「中国・EU合計の約4分の1を占める」という説明もあり、両国経済が深く統合している様子がうかがえます。
同行するのは約30社の企業幹部団、「循環型経済」も
商務部によると、メルツ首相には約30社のドイツ有力企業の幹部からなるハイレベルなビジネス代表団が同行する予定です。対象分野として挙げられたのは、
- 自動車
- 化学
- バイオ医薬品
- 機械製造
- 循環型経済
中国側は、経済・貿易協力の拡大に向けたドイツの強い意思を示すものだと位置づけています。
企業対話の場づくり:「中独経済諮問委員会」の会合準備
中国側は、企業が意見交換し、新たな協力の可能性を探るプラットフォームとして、「中独経済諮問委員会」会合などのイベント準備を進めているとしています。政府間の合意だけでなく、企業実務の目線で「どの分野で、どこまで」協力できるかが、次の局面を形づくるポイントになりそうです。
2026年は中国「第15次5カ年計画」開始の年:新分野協力も視野
商務部は、2026年が中国の第15次5カ年計画(2026〜2030年)の開始年に当たることにも触れ、ドイツ企業に対し、従来分野の協力強化に加え、次のような新興分野での連携拡大に期待を示しました。
- クリーンエネルギー
- エンボディドAI(身体性を伴う人工知能)
- バイオテクノロジー
- 産業のデジタル化
中国側は、対話を通じた意思疎通と相互信頼を強め、自由貿易を共に支えながら、二国間の経済協力を「質の高い発展」へ導きたい考えを示しています。こうした取り組みが、中独関係のみならず中国・EU関係にとっても安定化と推進力になり得る、という見立てです。
この訪問が持つ意味:通商ルールをめぐる「共通言語」を探す場に
今回の訪中は、首脳会談という象徴性に加え、企業団の規模や議題設定から見ても、経済面の現実的な利害調整が大きな軸になりそうです。自由貿易や多国間の貿易ルールを掲げながら、サプライチェーン、投資、技術協力といった具体論をどう積み上げるのか。2月25〜26日の協議内容が、今後の中独関係の温度感を測る材料になりそうです。
Reference(s):
China seeks to deepen cooperation with Germany ahead of Merz visit
cgtn.com







