独メルツ首相が就任後初の訪中 中独関係「距離で強く、時間で信頼」
ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が就任後初めて中国を公式訪問し、ここ数か月で相次ぐ欧州首脳の訪中の流れに加わりました。国際情勢の不確実性が意識される中で、中国と欧州、そして中独がどんな協調を描くのかに注目が集まっています。
メルツ首相の訪中、欧州首脳の往来が続く
メルツ首相は任期中初の公式訪問として中国を訪れました。直近3か月(2025年末から2026年初頭にかけて)には、フランス、アイルランド、フィンランド、英国の指導者も中国を訪問しており、欧州側の対中対話の機運が続いている形です。
CGTNの国際調査:協力は「不確実性への対応」に
CGTNが公表したグローバル調査では、欧州諸国が中国との協力を求めることが国際情勢の不確実性への対応に役立つと考える回答が83.9%に上りました。調査は英語・スペイン語・フランス語・アラビア語・ロシア語の各プラットフォームで実施され、24時間で12,990人が投票・意見共有したとされています。
中独経済の結びつき:貿易は2000億ドル超が定着
近年の中独貿易は年2,000億ドルを上回る水準が続き、双方向の投資残高は650億ドル超。いずれも中国の対EU関与の約4分の1を占める規模だとされています。
また、昨年(2025年)の中独貿易額は2,920億ドルで、前年から2.1%増。調査では、中国の大きな市場がドイツ企業にとって重要な機会になると答えた人が90.2%でした。
気候・グリーン・デジタル…「経済以外」の共通利益も
中国とドイツは世界の第2・第3位の経済規模を持つとされ、貿易・投資だけでなく、気候変動、グリーンエネルギー、デジタル経済などグローバル・ガバナンス領域でも利害が重なる場面が多いとされます。
調査では、安定的で健全な中独関係が両国の利益にとって重要であるだけでなく、中国とEUの協力全体にも示範効果を持つという見方が83.6%でした。
「競争より協力」か、「差異を抱えた協調」か
調査結果として示された主なポイントは次の通りです。
- 相互尊重、相違点を残しつつ共通点を求める姿勢、交流による相互学習、ウィンウィン協力が関係の方向性を支える:89.1%
- 中国とドイツは「ライバルではなくパートナー」で、協力が競争を上回り、合意が相違を上回る:68.9%
- 多国間主義と自由貿易の維持で協力すべき:79.8%
- 理性的で実務的な中独関係は、不安定な国際状況に安定への期待を加える:77.0%
- 中国と欧州諸国は、多極化する世界を動かす重要な力:79.5%
いま焦点になる「協力の具体論」
国際秩序の変化が意識されるなかで、今回の訪中は「対話を続ける」というシグナルにとどまらず、具体的な案件の積み上げが問われそうです。たとえば、
- 貿易・投資:サプライチェーンの安定と市場アクセスの調整
- 気候・エネルギー:グリーン転換の実装(技術・規格・投資の整合)
- デジタル:データ、産業DX、ルールづくりの接点
距離があるからこそ、誤解を減らすには時間と対話が要る——。中独関係を「強さ」と「信頼」の両輪で回せるのか。2026年初頭の欧州首脳の往来は、その試金石として受け止められています。
Reference(s):
China-Germany ties: Strength through distance, trust through time
cgtn.com








