中国外務省、独メルツ首相の訪中を「実り多く意義深い」と評価
中国外務省は2026年2月26日の定例会見で、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相の訪中について「実り多く、意義深いものだった」と述べ、安定的で建設的な二国間関係を維持する方針を改めて確認したと説明しました。経済・安全保障をめぐる不確実性が増すなかで、中独関係の“対話の継続”が注目点になっています。
「初訪中」かつ「午年で最初の外国指導者の訪問」
会見で発言した毛寧報道官によると、今回の訪中はメルツ首相の就任後初の中国訪問で、さらに「午年に入って最初の外国指導者の訪問」だと位置づけられました。
首脳間で確認されたキーワード:戦略対話、自由貿易、国連の役割
毛報道官は、両国の指導者が以下の方向性で一致したと述べています。
- 戦略的な意思疎通(戦略コミュニケーション)の強化
- 戦略的相互信頼の前進
- 開放的な協力の堅持
- 多国間主義と自由貿易の支持
- 国連の地位を守り、国連憲章の目的と原則を順守
- 「全方位の戦略的パートナーシップ」を継続的に深化
個別の懸案があっても、率直で開かれた対話を通じて適切に扱う、という“手続き”を重視する姿勢が強調されています。
協力文書は「グリーン転換・通関・スポーツ・メディア」
毛報道官によれば、訪中期間中には中国の李強首相とメルツ首相が、グリーン転換、税関(通関)、スポーツ、メディアなどの分野に関する協力文書の署名を共同で見届けました。政治・外交だけでなく、実務領域での取り決めを積み上げることで関係の下支えを狙う構図がうかがえます。
ドイツ企業トップの同行が示すもの
もう一つの焦点は「企業の存在感」です。毛報道官は、ドイツの主要企業から30人のリーダーが首相に同行したとし、実務協力への期待と自信の表れだと説明しました。さらに、中国・ドイツ経済諮問委員会のシンポジウムには60人超のドイツ企業関係者が参加し、中国経済の見通しへの楽観や投資拡大への意欲が示された、としています。
今後の見どころ:制度対話と「懸念の扱い方」
毛報道官は、政府間協議メカニズムなどの「制度化された対話」の枠組みを引き続き活用する方針を示しました。経済・貿易関係については、長期的で、バランスが取れ、信頼でき、持続可能な発展を目指すとし、相互の懸念を対話で適切に解決していく意向が語られています。
今回の訪中を契機に「中独関係の新たな章を開き、変化と混乱の世界に安定と前向きなエネルギーを注入したい」との表現もあり、国際情勢が揺れる2026年における“関係管理”のメッセージとしても受け止められそうです。
Reference(s):
Chinese Foreign Ministry: Merz's China visit fruitful, meaningful
cgtn.com







