2026年、中国デジタル文化の海外進出が加速へ 両会前に政策論
2026年3月上旬に予定される中国の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)を前に、オンライン文学・ウェブドラマ・ビデオゲームといったデジタル文化の「海外進出(going global)」を後押しする議論が強まっています。象徴的な事例として、武侠(中国の伝統的な“侠客”物語)を軸にしたゲーム作品が、海外で大きな存在感を示しました。
海外で注目を集めた武侠ゲームのインパクト
中国のNetEaseが開発したゲーム「Where Winds Meet」は、海外展開の開始から1カ月でグローバルのプレイヤーが1,500万人を超え、60以上のcountries and regionsでダウンロードランキング上位に入ったとされています。デジタル文化作品として、中国の武侠ストーリーテリングを西側の主流市場に大規模に届けた例として、近年の「中国文化の海外進出」の勢いを示すケースになりました。
「新三つの文化輸出」をどう育てるか——1月の地方両会で出た提案
こうした企業側の動きと並行して、2026年1月に開かれた浙江省の地方両会では、文化・クリエイティブ産業の関係者が制度面の整備を議論しました。NetEase副社長で、浙江省人民代表大会(第14期)の代表でもある劉傑氏は、デジタル文化をデジタル経済の中で戦略的に位置づける必要性を訴え、政策面のガイダンス強化を提案しています。
提案のポイント(報道で示された範囲)
- 「新三つの文化輸出」——オンライン文学、ウェブドラマ、ビデオゲーム——への政策的な後押しを強める
- デジタル文化の戦略的役割を明確化し、成長分野として扱う
- ゲームエンジンなどの中核技術、複数形式(テキスト・画像・音声など)を統合して理解する技術(マルチモーダル理解)、現実と仮想を一体化して描画する技術(仮想・現実統合レンダリング)を、国家の科学技術支援プログラムに組み込む
「見られる」から「理解される」へ——量から交流の深さに軸足
地方両会では、文化・クリエイティブ分野の議員や政治協商の関係者が、海外で“広く届く”段階から、“文脈ごと理解される”段階へどう進むかを論点として挙げました。大量に発信するだけでなく、より深い文明間の交流につなげる——その転換が意識されている、という位置づけです。
3月の全国両会で焦点化する見通し
こうした問題意識は、まもなく始まる全国両会でもさらに存在感を増すとみられています。政策担当者が「質の高い文化輸出」の道筋をどう描くのか。ゲーム、映像、オンライン作品といったデジタル文化が、技術政策と文化政策の交差点でどのように位置づけられるのかが、2026年の注目点になりそうです。
Reference(s):
How Chinese culture 'going global' will gain greater momentum in 2026
cgtn.com







