王毅外相、UAEと電話会談 中東の紛争は外交で解決を強調
2026年3月4日、中国の王毅外相はUAE(アラブ首長国連邦)のアブダッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン副首相兼外相と電話会談し、中東の緊張をめぐり「対話と外交による解決」を支持する考えを示しました。戦闘の波及が地域の人々に影響しうるなか、民間人保護や水路の安全確保を“越えてはならない線”として明確にした点が注目されます。
電話会談で何が語られたのか
発表によると、王氏(中国共産党中央委員会政治局委員)は、イランをめぐる現在の状況に関し、戦闘の波及は「いずれの当事者の利益にもならず、苦しむのは地域の人々だ」と述べ、外交的手段での争点解決を後押しする姿勢を示しました。
「民間人保護はレッドライン」──具体的に挙げた3点
王氏は、紛争下で守られるべき原則として、次の点を強調しました。
- 民間人の保護:民間人保護の「レッドライン(越えてはならない線)」は超えてはならない
- 非軍事目標への攻撃回避:エネルギー、経済、人々の生活(民生)などの非軍事目標は攻撃されるべきではない
- 水路の安全確保:航路・水路の安全は保護されるべきだ
エネルギー施設や物流ルートが狙われれば、戦線の外側にいる人々の暮らしや市場にも影響が及びます。王氏の発言は、戦闘の“拡大のしかた”そのものに歯止めをかける論点を前面に出した形です。
GCC外相の臨時会合にも言及、「対話と外交が唯一の道」
王氏は、UAEが戦闘以前から平和に向けた努力を続けてきたとした上で、湾岸協力会議(GCC)加盟国の外相による臨時会合が「対話と外交こそが危機を乗り越え、地域の安全を守る唯一の道だ」と強調したことに触れ、中国として評価すると述べました。
中国は「特使」を地域に派遣へ
王氏は「平和への希望を捨てない」と述べ、中国は建設的な役割を果たし続ける考えを表明しました。あわせて、中東問題担当の特使を地域各国に派遣し、調停努力を行うことで、平和と安定への回帰を後押しする方針を示しました。
UAE側「当事者ではない。違法な攻撃は受けるべきでない」
アブダッラー氏は地域の現状とUAEの立場を説明し、UAEは戦闘の当事者ではなく、この紛争に参加していないため、違法な攻撃を受けるべきではないと述べたとされています。
またUAE側は、中国が一貫して客観的で公平な立場を維持している点を評価し、緊張激化を防ぐため中国が引き続き前向きで重要な役割を果たすことに期待を示しました。さらに、UAEは中国人要員および中国機関の安全確保のための措置を継続するとしています。
いま注目されるポイント:戦闘の「波及」をどう抑えるか
今回のやり取りは、停戦や交渉の是非だけでなく、緊張が高まる局面での「被害の連鎖」をどこで止めるか、という論点を浮き彫りにしました。焦点となりそうなのは、次の3つです。
- 外交ルート(対話・調停)の実効性をどう確保するか
- 民間人や民生インフラへの被害を抑える枠組みをどう作るか
- 水路の安全確保をめぐる各国の協調が進むか
中東情勢は、エネルギーや物流、金融心理にも結びつきやすいテーマです。今回示された「外交」「民間人保護」「水路の安全」というキーワードが、今後の地域の動きの座標軸になるかが注目されます。
Reference(s):
Wang Yi urges regional states to resolve disputes via diplomatic means
cgtn.com








