中国、15次五カ年計画案でグリーン・低炭素転換を加速へ(2026〜2030) video poster
中国が2026〜2030年に向けた「グリーン・低炭素転換」の設計図を示しました。2026年3月5日(木)に開かれた全国人民代表大会(全人代)第14期第4回会議で、李強中国首相が政府活動報告を行い、環境分野の進展と次の5年間の重点指標を明らかにした形です。
要点:今回出てきた数字と計画の骨格
- 過去5年間で、地級市以上の都市における「空気が良好〜優」の日数割合が89.3%に上昇
- 森林被覆率が25%超に上昇し、森林資源の増加は「世界で最速・最大規模」と説明
- 再生可能エネルギーは「世界最大で、最も急成長するシステムを構築」と言及
- 第15次五カ年計画(2026〜2030)の概要案を全人代に提出
- 今後5年のグリーン・低炭素発展に関する5つの主要指標(炭素・汚染の削減、保全・保護など)を提示
- 中国のNDC(国が決める削減目標)に沿い、GDP当たりのCO2排出(排出原単位)を合計17%削減する構想
政府活動報告で示された「過去5年」の進展
政府活動報告では、都市の大気環境や森林資源、再生可能エネルギーの整備が主要な成果としてまとめられました。とくに、地級市以上の都市で良好な大気の日が増えた点、森林被覆率が25%を超えた点は、生活環境と生態系保全の両面での変化として語られています。
同時に、再生可能エネルギーについては「世界最大かつ最も急成長」と表現され、エネルギー供給の転換を進める基盤として位置づけられました。
15次五カ年計画(2026〜2030)案:何を目指すのか
全人代の開会に合わせて、国家の経済・社会発展の指針となる15次五カ年計画(2026〜2030)の概要案が審議のため提出されました。李強中国首相によれば、次の5年間のグリーン・低炭素発展について、炭素排出と汚染の削減、生態系の保全と環境保護を含む形で、5つの主要指標が設けられています。
「排出原単位17%削減」が意味すること
今回言及されたのは、CO2排出量の「総量」だけでなく、GDP当たりのCO2排出(排出原単位)を5年間で合計17%下げるという見通しです。これは、経済活動の規模が動く中でも、エネルギー効率の改善や電源構成の転換、産業構造の高度化などによって、同じ付加価値を生む際の排出を減らしていく発想だといえます。
「移行期」に注目が集まる理由
2026年から始まる次の5年間は、目標(指標)を掲げるだけでなく、実装のスピードと現場の負担配分が問われやすい時期でもあります。エネルギー、製造業、都市のインフラ整備など、複数の分野にまたがる「転換」をどう同時進行させるのかが、計画の読みどころになりそうです。
今後の焦点:数字が政策に落ちる瞬間
今回提示された指標は、今後の審議を経て、各分野の具体策や実行工程に落とし込まれていきます。読者としては、次の点に注目しておくと全体像が追いやすくなります。
- 5つの主要指標が、どの分野にどう割り振られるのか
- 排出原単位17%削減を支える具体策(省エネ、電源転換、汚染対策など)の組み合わせ
- 大気改善や森林資源の増加といった成果が、次の5年間の施策設計にどう反映されるのか
「環境の改善」と「産業・エネルギーの転換」を同じ時間軸で進める設計は、国際ニュースとしても経済ニュースとしても含意が大きいテーマです。2026〜2030年の計画が、どの指標を軸にどんな優先順位で動くのか。今後の審議の進み方が注目されます。
Reference(s):
China to promote green and low-carbon transition during 2026-2030
cgtn.com







