中国、2030年に穀物7億2500万トン目標へ―第15次五カ年計画案
中国が食料安全保障の強化に向け、2030年までの穀物生産目標を引き上げます。極端気象の頻発や世界的な不確実性が増すなか、政策目標を数字で明確にする動きとして注目されます。
2030年の新目標は「1.45兆斤」(約7億2500万トン)
報道によると、第15次五カ年計画(2026〜2030年)の綱要(こうよう)案では、2030年までに年間の穀物生産目標を「1.45兆斤」に引き上げる方針が示されました。これは約7億2500万トンに相当するとされています。
2025年は「1.43兆斤」――安定基調の上に“上積み”
中国人民政治協商会議(CPPCC)第14期全国委員会の委員で、中国農業科学院(CAAS)院長の黄三文(Huang Sanwen)氏は、中国の穀物総生産量が2025年に「1.43兆斤」に達したと述べました。
分析者は、新たな2030年目標について、穀物生産がここ数年「1.3兆斤」を上回って安定してきたこと、さらに第14次五カ年計画(2021〜2025年)期間に「1.4兆斤」という新たな水準に到達したことを踏まえたものだとしています。そのうえで、総合的な穀物生産能力に対し、より高い水準が求められる局面に入ったという見方も示されています。
なぜ今、食料安全保障が前面に出るのか
綱要案では、極端な気象現象がより頻繁になっていること、そして世界的な不確実性が増していることを背景に、食料安全保障を守るため「より体系的な措置」を進める姿勢がうかがえます。生産目標の引き上げは、その方針を分かりやすく示す“指標”にもなります。
今回のポイント(数字で整理)
- 2030年目標:年間1.45兆斤(約7億2500万トン)
- 2025年実績:年間1.43兆斤(黄三文氏の説明)
- 背景:極端気象の増加、世界の不確実性/生産の安定基調を踏まえた上積み
静かな論点:量の目標が示す「政策の優先順位」
五カ年計画の数字は、単なる到達目標というより「どこに政策資源を向けるか」をにじませます。中国本土の穀物生産をめぐっては、安定した実績を土台にしつつ、気象リスクや外部環境の揺らぎを見据えた備えを厚くしていく流れが続きそうです。
Reference(s):
China targets 725 mln tonnes of grain by 2030 to boost food security
cgtn.com








