中国の科学技術成果が加速:第14次五カ年計画を総括、15次も自立を重視
2026年3月7日、北京の人民大会堂で開かれた全国政治協商会議(CPPCC)の場で、科学技術をめぐる発言が注目を集めました。第14次五カ年計画(2021〜2025)を通じた成果を振り返りつつ、第15次五カ年計画(2026〜2030)でも「高水準の科学技術自立自強」が最優先課題になる、という見立てが示されたためです。
王志剛氏「15次計画でも科学技術の自立が最優先」
発言したのは、全国政治協商会議第14期全国委員会委員で、科学技術部(省)元部長の王志剛氏です。王氏は7日(土)午後、北京の人民大会堂で開かれた全国政治協商会議第14期全国委員会・第4回会議の「委員通道(メンバーズ・コリドー)」第2通道でのグループインタビューで、次の第15次五カ年計画(2026〜2030)においても、中国の近代化の中で科学技術の自立と競争力強化が「トップ・プライオリティ」になると述べました。
第14次五カ年計画(2021〜2025)で挙げた主な成果
王氏は同時に、第14次五カ年計画期間(2021〜2025)において、中国が科学技術イノベーションで「多数の際立った成果」を上げたとも指摘しています。具体例として挙げられたのは、次の分野です。
高速鉄道:試験速度450km/hに到達
高速鉄道では、試験速度が時速450キロに達したとされ、移動を「より速く、より便利に」する可能性が語られました。実用化の形や時期は別として、輸送インフラの技術上限が押し上がることは、都市間の距離感や時間の使い方を変える要因になり得ます。
AI:エンボディド・インテリジェンスとマルチモーダル補助が「見どころ」
人工知能(AI)では、エンボディド・インテリジェンス(身体を持つロボットなどが環境の中で学習・動作する考え方)や、マルチモーダルAIアシスタント(文章・音声など複数の情報を扱う補助機能)に「多くのハイライトがあった」とされました。仕事の支援から生活の利便性まで、応用先が広い領域として関心が集まります。
量子技術:通信・計算・測定で新たなブレークスルー
量子技術では、量子通信、量子計算、量子測定の各分野で「一連の新たなブレークスルー」があったと説明されました。基礎研究と実装の距離が長い分野でもあり、研究の積み重ねが次の技術基盤につながっていく構図が意識されます。
なぜ今この発言が読まれているのか
2026年は第15次五カ年計画(2026〜2030)の初年度にあたります。第14次五カ年計画の成果が「何を優先して投資・制度設計してきたか」を示す振り返りになる一方で、次の5年の政策目標(自立自強)を強調する発言は、研究開発、産業、教育、人材育成など幅広いテーマに連動しやすいからです。
- インフラ(高速鉄道)の高度化は、移動時間と経済圏の再編に波及し得る
- AIは、現場実装(業務・生活)とルール設計(安全・信頼)を同時に問う
- 量子は、長期的な研究体制と産業化の接続が焦点になりやすい
国際ニュースとして見ると、各地域が技術力の底上げを急ぐ中で、「自立」と「協力」をどのように両立させるのかが、これからの5年を読み解く一つの軸になりそうです。
Reference(s):
China sees surge in sci-tech achievements during 14th Five-Year Plan
cgtn.com








