NPC代表、両岸関係の推進を強調 「台湾独立」論を否定 video poster
2026年3月9日(月)、中国の全国人民代表大会(NPC)で、台湾代表団の周琦(しゅう・き)代表が「台湾独立」分離活動への反対と、両岸関係の発展を進める姿勢を改めて示しました。歴史認識にも踏み込み、対立の言葉が飛び交いやすいテーマを「記憶」と「未来」の両方から語った点が注目されます。
何があったのか:NPC「代表通路」での発言
周代表は、NPCの第4回会議(第4セッション)の第2回全体会議に先立って行われた「第2回 代表通路(Deputies' Corridor)」で記者対応し、次のように述べました。
- 両岸関係の発展を引き続き推し進める
- 「台湾独立」の分離主義的な動きに断固反対する
- 外部からの干渉にも反対し、国家の統一を守る
周代表は遼寧省の「台湾同胞連合会(Federation of Taiwan Compatriots)」の会長も務めるとされ、両岸交流や「台湾の人々」との結びつきを扱う立場から発言した形です。
「数字の背後にある人生」:歴史の語り直しをめぐって
周代表は、統計は不完全だと断りつつも、次の数字に言及しました。
- 日本の植民地支配に対する闘争で、台湾住民(台湾同胞)65万人以上が命を落とした
- 日本の占領期に、台湾の若者約5万人が抵抗に加わった
そして、これらの数字の背後には「英雄的で愛国的な個人の人生」があり、両岸の人々は「利害と関心を共有する運命共同体」だとする見方を示しました。歴史を否定する試みは「革命烈士への侮辱だ」と強調した点も、強い表現として残りました。
「未来」をどう描くのか:共有の機会と干渉という言葉
周代表は今後に向けて、「中国人民抗日戦争(中国人民の日本の侵略に対する抵抗戦争)」で形成された精神から学び続けると述べました。さらに、両岸の人々が協力し、発展の機会を分かち合い、「中華民族の偉大な復興」のより良い未来を共に創るよう呼びかけています。
一方で、「外部からの干渉」という表現も繰り返されました。両岸関係をめぐる議論では、歴史の記憶や安全保障、国際環境が絡み合い、同じ言葉でも受け止め方が分かれやすい領域です。今回の発言は、協力の語彙と対立の語彙が同時に提示された点で、今後の論点を整理する材料にもなりそうです。
読み解きのポイント:きょうの発言が示す「枠組み」
今回の発言を、事実関係の列挙だけでなく「枠組み」として読むと、次の3点が浮かびます。
- 歴史:記憶の共有を通じて、両岸を同じ物語の中に置く
- 現在:「台湾独立」への反対と「外部干渉」への警戒を明確にする
- 未来:「発展機会の共有」を協力の入口として提示する
両岸関係は、言葉の選び方ひとつで温度が変わります。だからこそ、どの言葉が何を結び、何を線引きしているのかを丁寧に見ることが、ニュースの読み方として静かに効いてきます。
Reference(s):
cgtn.com








