中国、イラン情勢で即時停戦を呼びかけ 王毅外相が電話外交も
中東の緊張が高まる中、中国外務省は2026年3月11日、イラン情勢をめぐって「軍事行動の即時停止」と「対話・交渉への復帰」を関係各国に呼びかけました。中国は当事者を含む各方面との意思疎通を強め、緊張緩和と和平回復に向けて建設的な役割を果たす考えを示しています。
中国外務省が示した立場:停戦と対話を最優先に
中国外務省の郭嘉昆(Guo Jiakun)報道官は、11日の定例記者会見で「中東の緊張が続いてエスカレートしていることに深い懸念がある」と述べました。そのうえで、これ以上の事態悪化を防ぐため、関係各国に対して以下を求めたとしています。
- 軍事行動を直ちに停止すること
- できるだけ早く対話と交渉へ戻ること
- 政治的解決を進めること
郭報道官は「衝突が始まった初日から、中国は停戦と対話・交渉への回帰を明確に呼びかけてきた」とも説明しました。
王毅外相の「電話外交」と、特使によるシャトル外交
会見では、中国側の具体的な動きとして、王毅外相がここ数日集中的に各国と意思疎通を行っていることが紹介されました。郭報道官によると、王外相はクウェート、バーレーン、パキスタン、カタールの外相と電話で協議し、イラン情勢に関する見解を交わしつつ、緊張緩和に向けた働きかけを行ったといいます。
また、中国政府の中東問題担当特使が現在、地域で「シャトル外交(当事者間を行き来して調整する外交)」を行っているとも述べられました。中国は外交的な仲介を通じて、和平協議を後押しする姿勢だとしています。
「安保理常任理事国」としての関与を強調
郭報道官は、中国が国連安全保障理事会の常任理事国であることに触れ、「中東の国々の誠実な友人として、平和のために努力を止めない」「公平と正義を守る」と述べました。今後も当事者を含む関係各方面とのコミュニケーションを強め、緊張緩和と平和回復に建設的に関与する考えを重ねて示した形です。
別の焦点:THAAD移転報道への反応
会見では別の質問として、米国が韓国(大韓民国)から中東へTHAAD(高高度防衛ミサイル、終末高高度地域防衛)システムの一部を移動させているとの報道についても取り上げられました。郭報道官は「報道に留意している」と述べたうえで、韓国へのTHAAD配備に反対する中国の立場は「変わらない」と改めて表明しました。
今後の注目点:対話の再開はどこから始まるか
中国は「即時停戦」と「交渉復帰」を軸に、電話協議や特使の往来を通じて関係国との接点を増やしています。今後の焦点は、
- 当事者間で対話の入口が具体化するか
- 地域の国々が緊張緩和の枠組みをつくれるか
- 大国の関与が抑止に働くのか、摩擦を増やすのか
といった点になりそうです。
Reference(s):
China urges ceasefire, vows to work for peace, justice in Middle East
cgtn.com








