中国本土、法的取り組みを強化しビジネス環境改善へ 司法部長が2026年方針
中国本土が2026年、法制度の運用をてこにビジネス環境をさらに改善する方針を示しました。企業活動に直結する「法執行のあり方」を全国規模で見直す動きが、今年の焦点になりそうです。
何が発表されたのか
中国本土の司法部長・賀栄(He Rong)氏は3月12日(木)、北京で開かれた第14期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の閉幕後、「部长通道(Ministers’ Corridor)」で取材に応じ、今年(2026年)は法的取り組みを強化してビジネス環境を改善すると述べました。
この1年の取り組み:企業関連の法執行を全国で点検
賀氏によると、司法部は直近の1年(2025年にかけて)に、企業関連の法執行を規範化する全国キャンペーンを展開しました。
- 点検・是正した関連案件:6万件超
- 企業の経済的損失の減少:約300億元(約43.7億ドル)相当
数の大きさが示すのは、「ルールがある」こと以上に「ルールがどう運用されるか」が企業にとって重要だ、という現実です。
2026年の焦点:統一市場と“見えない壁”への対応
賀氏は、今後強化する領域として、次のような課題を挙げました。
- 全国統一市場の構築
- 地方保護主義への対応
- 不適切な市場参入障壁の撤廃
- 市場の「内巻(involution)」=消耗戦を招くような有害な競争の抑制
キーワードを短く整理
全国統一市場は、地域ごとの慣行や運用の違いをならし、企業が場所をまたいで事業をしやすくする考え方です。一方で、地方保護主義や参入障壁は、企業側から見ると「明文化されにくい手続きの壁」や「地域ごとに違う実務」として立ち上がることがあります。
また、内巻は、表面的には競争が激しい一方で、付加価値の改善よりコスト削減や過当競争に引きずられ、産業全体が疲弊していく状態を指す言葉として使われます。
企業側の見取り図:リスクは“恣意性”、価値は“予見性”
企業が投資や採用、研究開発に踏み切るには、ルールそのものだけでなく、執行の一貫性や手続きの透明性が欠かせません。今回の発表は、企業関連の法執行を点検した実績を踏まえ、2026年は「統一市場」や「参入障壁」など、より構造的な論点に踏み込む構えを示した形です。
今後の注目点
今後は、掲げた方針が具体的にどの分野の運用改善として現れるのか、また地域間での運用の差がどこまで縮まるのかが焦点になります。企業にとっては、手続きや執行の「揺れ」が小さくなるほど、長期の意思決定がしやすくなるためです。
Reference(s):
China to step up legal efforts to further improve business environment
cgtn.com








