成都発の新ネット番組「加油汪汪」 急拡大する中国本土のペット経済を追う
2026年3月現在、中国本土で存在感を増す「ペット経済」をテーマにした新しいオンライン番組が、四川省・成都から動き出します。番組は“かわいい”の先にある、都市の暮らしや消費トレンドの変化を映し出す狙いです。
新番組「加油汪汪(Jiayou Wangwang/Go Go Woof)」とは
成都で始動するバラエティ番組「加油汪汪」は、急速に広がるペット文化が、都市生活や消費のあり方をどう変えているのかを掘り下げる企画だといいます。オンラインの娯楽コンテンツにとどまらず、成都の公園や公共サービス空間などで進む“ペットフレンドリー”な取り組みとも接続し、現実の街の変化を可視化していく構成が想定されています。
背景にある「癒やし経済」:若者がペットに求めるもの
番組に関わる関係者の一人として、成都文化旅游発展集団(Chengdu Culture and Tourism Development Group)の子会社に所属する趙斌(Zhao Bin)氏のコメントが紹介されています。趙氏は、ペットが若い消費者にとって「癒やし経済」の重要な一部になっていると説明しました。
ここでいう「癒やし」は、ぜいたく品の話に限りません。速いテンポの都市生活のなかで、ペットが感情面の安心や日常の伴走(孤独感の緩和、生活リズムづくりなど)を担う存在になっている、という見立てです。
番組が扱いそうな論点(見取り図)
- ペット関連の支出が「買い物」から「生活設計」に近づく
- エンタメがコミュニティ形成(オフラインの交流)につながる
- 公共空間の設計やサービスが“同伴”を前提に変わり始める
「ペットフレンドリー」は都市の“採用力”の指標に
趙氏はまた、都市の「ペットフレンドリー度」は単なる市民文化の物差しではなく、若い人材を引きつけ、暮らしの魅力(ライフスタイル環境)を育てられるかどうかの指標になりつつある、と述べています。
公園や公共サービス空間など、日常の動線のなかでペットと過ごせる場所が増えることは、飼い主にとって「特別なイベント」ではなく「普段の快適さ」に直結します。番組がその変化を追うことで、視聴者にとっても“自分の街の当たり前”を見直すきっかけになりそうです。
成都×上海、二大ハブをつなぐ「共同プロジェクト」構想
「加油汪汪」は、中国本土の主要なペット経済の拠点として挙げられる成都(西南部)と上海(東部)を結び、コラボレーション型のプロジェクトも計画しているとされます。地域間で企画を連動させることで、ペット関連産業と消費イノベーションを結びつける“新しいモデル”を目指す、という位置づけです。
なぜ今「ペット経済」なのか
2026年に入っても、ペットをめぐる話題は「ブーム」で片付けにくい段階に入っています。番組の狙いが示すのは、次のような変化です。
- 消費:フードや用品だけでなく、サービス・体験へ広がる
- 都市:公共空間やルール設計が“共生”を意識し始める
- メディア:オンライン番組が、現実の取り組みを後押しする役割を持つ
「かわいい」から始まる視聴体験が、都市の設計や暮らし方の議論へ自然につながっていく。成都発の新番組は、その接点を丁寧に拾い上げる試みとして注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








