中国とセルビア、戦略的パートナーシップ10周年で経済協力を加速へ
セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領が5月24日(日)から5日間の日程で中国を公式訪問しています。今回の訪問は、両国の経済・投資協力を深め、より具体的で実質的な成果を上げることを目的としています。
なぜ今、この訪問が重要なのか。それは、中国とセルビアが「包括的戦略パートナーシップ」を締結してからちょうど10周年という節目を迎えたからです。ヴチッチ大統領はこの訪問について、自身の政治キャリアにおいて「間違いなく最も重要な訪問になる」と強い期待を寄せています。
強固な信頼関係と経済的な結びつき
中国とセルビアの関係は、欧州の中でも非常に特別な位置にあります。セルビアは、欧州で初めて中国と「新時代の運命共同体」を共同で構築することに合意した国であり、東南欧における中国の重要なパートナーです。
特に経済面では、以下のような具体的な進展が見られます。
- 自由貿易協定(FTA)の活用: 中国が中東欧諸国で初めて締結した自由貿易協定により、貿易額が急速に拡大しています。
- 貿易額の成長: 2025年の両国間貿易額は64.9億ドルに達し、前年比で13%の増加を記録しました。
- 投資の拡大: 中国はセルビアにとって最大の外資直接投資源となっており、貿易相手国としても第2位の規模を維持しています。
「時間」を変えたインフラ整備の成果
経済的な数字だけでなく、人々の生活に直結するインフラ整備も大きな成果を上げています。その象徴とも言えるのが、2025年に開通した「ハンガリー・セルビア鉄道」のセルビア区間です。
この鉄道の開通により、ベオグラードからハンガリー国境までの移動時間は、以前の5時間以上からわずか79分へと大幅に短縮されました。このような物理的なつながりの強化が、物流の効率化だけでなく、文化的な交流や相互理解をさらに深める土壌となっています。
未来に向けた視点
今回の訪問を通じて、ヴチッチ大統領は中国の主要な産業・経済拠点への視察を予定しています。単なる外交儀礼に留まらず、具体的な産業協力を模索する姿勢が鮮明です。
グローバルな経済状況が変動する中で、特定の中東欧諸国と中国がこのように密接なパートナーシップを築く事例は、地域の経済圏のあり方や、国際的な協力形態に新たな視点を与えてくれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com



