独占インタビュー:スリランカ大統領が語る中国との協力と経済ハブ構想 video poster
中国とスリランカの関係があらためて注目されています。2025年1月14〜17日の中国国賓訪問に合わせて行われたスリランカ大統領アヌラ・クマラ・ディッサナーヤケ氏のインタビューでは、中国の発展モデルから何を学び、自国をどのような経済ハブに育てていくのかというビジョンが語られました。
中国メディア番組「Leaders Talk」で語られたメッセージ
ディッサナーヤケ大統領に話を聞いたのは、中国メディア CMG の番組「Leaders Talk」でインタビュアーを務める He Yanke 氏です。大統領は国賓として中国を訪問したタイミングで、スタジオでじっくりと対話の場を持ち、中国のイノベーションの現状や両国関係、港湾開発の将来像について自身の考えを示しました。
70年以上続く関係の積み重ね
番組ではまず、両国関係の歴史が振り返られました。1952年のゴム・米協定(Rubber-Rice Pact)、1957年の外交関係樹立、そして2013年の二国間関係の戦略的協力パートナーシップへの格上げという三つの節目です。
この長い時間軸の中で、中国とスリランカは、核心的利益や重大な関心事に関わる場面で互いを支え合ってきたとされています。単なる経済協力を超えた、政治的・戦略的な信頼の積み重ねが、現在の関係の基盤になっていることが強調されました。
中国のイノベーションから学ぶスリランカ
ディッサナーヤケ大統領は、中国がイノベーションをリードする存在として世界で存在感を高めていることに強い関心を示しました。中国の進歩の「脈を取る」ように、その動きを注意深く見ていると語っています。
とくに大統領は、私たちは中国の発展モデルを研究し、そこから学んでいると述べました。短期間で産業を発展させ、技術革新を進めてきた経験を、自国の状況に合わせてどのように取り入れられるかが重要だという認識です。
スリランカが注目している可能性のあるポイントとしては、例えば次のようなものが考えられます。
- 長期的なビジョンに基づいた国家開発戦略
- 港湾や交通網などインフラ整備の進め方
- イノベーションを支える人材育成や教育への投資
大統領のメッセージからは、中国の経験をそのまま模倣するのではなく、自国に合った形で応用しようとする姿勢がうかがえます。
ハンバントタ港とポートシティ・コロンボの構想
インタビューでは、ハンバントタ港とポートシティ・コロンボという二つのプロジェクトも重要なテーマとして取り上げられました。ディッサナーヤケ大統領は、これらのプロジェクトに対するスリランカ側のビジョンを説明し、自国をどのような経済ハブにしていきたいのかを語りました。
大統領は、自国を重要な経済ハブにするという目標を明確に掲げています。港湾と都市開発を組み合わせたプロジェクトを軸に、投資や雇用の機会を広げ、国全体の競争力を引き上げていく構想です。
こうした発言から、例えば次のようなイメージが浮かび上がります。
- 物流や人の流れをつなぐ結節点としてのスリランカ
- 企業や投資家を引きつけるビジネス拠点としての港湾・都市開発
- 周辺の国や地域との連結性を高める中継地点としての役割
ハンバントタ港とポートシティ・コロンボへの期待は、単体のプロジェクトとしてだけでなく、スリランカ全体の経済構造を変えていく起点として位置づけられていると言えます。
戦略的協力パートナーシップの現在地
2013年に二国間関係が戦略的協力パートナーシップへと格上げされてから、中国とスリランカのつながりは一段と深まりました。インタビューでも、両国が長年にわたり互いの核心的利益と重大な関心事項を尊重し、支え合ってきたことが確認されています。
ディッサナーヤケ大統領は、中国の発展を単なる経済的な機会として捉えるだけでなく、自国の開発モデルを考えるうえでの重要な学びの対象として見ています。そのうえで、スリランカの将来像を自ら描き、自国の主体性を保ちながら協力を進めようとする姿勢が印象的です。
日本の読者への問いかけ
今回のインタビューは、アジアの国同士がどのようにパートナーシップを築き、自国の発展戦略を描こうとしているのかを知るうえで、示唆に富む内容でした。スリランカが中国の経験から何を学び、どの部分を自国流に取り入れていくのかは、今後の国づくりを左右する重要なポイントです。
日本を含む他の国や地域にとっても、インフラや港湾、都市開発を通じた連携のあり方を考え直すきっかけになりそうです。単に支援する側とされる側という構図ではなく、それぞれの立場や強みを持ち寄り、どのような協力が可能なのか。ディッサナーヤケ大統領のメッセージは、そうした問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
Exclusive with Sri Lankan President Anura Kumara Dissanayake
cgtn.com








