習近平外交「Xiplomacy」、東南アジアで近隣外交を再始動
2025年、中国の習近平国家主席がベトナム、マレーシア、カンボジアへの国賓訪問をスタートさせました。東南アジアを舞台にしたこの近隣外交は、複雑で不安定な国際情勢のなかで、地域の平和と経済成長に新たな推進力を与えることが期待されています。本稿では、いわゆる「Xiplomacy(習近平外交)」の最新動向を、日本語でわかりやすく整理します。<\/p>\n
東南アジアで再始動する「Xiplomacy」<\/h2>\n
中国には「遠くの親戚より近くの隣人」という言い回しがあります。習主席が今年最初の国賓訪問先として選んだのは、いずれも中国と国境や海を接する友好国であるベトナム、マレーシア、カンボジアでした。国家元首レベルの外交を通じて、東南アジアとの結び付きを一段と強める狙いがあるとみられます。<\/p>\n
これら3カ国は政治体制や発展段階、文化的背景こそ異なりますが、地域の平和と発展を重視し、中国の地域的役割に前向きな姿勢を共有しているとされています。<\/p>\n
中国とベトナム:「同志加兄弟」の関係を次の段階へ<\/h2>\n
中国とベトナムは、長年にわたり「同志であり、兄弟でもある」と形容される緊密な関係を築いてきました。今回の訪問は、中国・ベトナム国交樹立75周年という節目の年に行われています。ベトナムにとっても、ベトナム共産党の結成95周年、建国80周年、南部解放50周年という重要な記念の年にあたります。<\/p>\n
両国が発表した共同声明では、「包括的戦略的協力パートナーシップ」をさらに深化させ、戦略的意義を持つ中国・ベトナムの「共に未来を築く共同体」の構築を加速させる方針が強調されました。これは、二国間関係を長期的かつ安定的に発展させていくという政治的意思の表れといえます。<\/p>\n
中国とマレーシア:次の50年の「黄金期」を宣言<\/h2>\n
マレーシアは、ASEAN設立後に中国と国交を樹立した初のASEAN加盟国であり、中国と包括的戦略的パートナーシップを築いた最初期の国の一つとされています。今回の訪問の場で、習主席は中国・マレーシア関係の「次の50年の黄金期」を打ち出しました。<\/p>\n
2025年、マレーシアはASEANの議長国を務めると同時に、中国・ASEAN関係の調整役も担っています。さらにBRICS(新興経済国が参加する協力枠組み)のパートナー国でもあり、中国にとっては地域協力を進めるうえで重要な拠点です。習主席の訪問は、マレーシアが果たす役割への支持を示すとともに、ASEANやBRICSといった多国間の場で連携を深め、より広い地域の利益につなげていく姿勢の表明とみることができます。<\/p>\n
中国とカンボジア:「鉄の友情」から新たな時代へ<\/h2>\n
中国とカンボジアの関係は「鉄の友情」と表現されるほど強固だとされ、2010年には包括的戦略的協力パートナーシップが構築されました。2023年には、フン・マネット首相が就任後最初の公式訪問先として中国を選び、新政権が対中関係を重視していることを印象づけました。<\/p>\n
そして、今年行われている習主席のカンボジア訪問では、二国間関係の格上げや新たな位置づけについて協議し、関係をさらに発展させる新しい時代を切り開くことが期待されています。<\/p>\n
世論調査が映す中国への信頼<\/h2>\n
東南アジアの3カ国は、中国との関係について、どのような見方をしているのでしょうか。中国の国際メディアと中国人民大学の研究機関が実施した最近の調査によると、ベトナム、マレーシア、カンボジアの人々は、中国の経済力や技術力、地域・国際的な影響力を高く評価していると報告されています。<\/p>\n
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- 経済力への高い評価:ベトナム97.6%、マレーシア94%、カンボジア95.7%<\/li>\n
- 技術力への高い評価:ベトナム98%、マレーシア95.8%、カンボジア95.9%<\/li>\n<\/ul>\n
これらの数字は、東南アジアの一部の国々において、中国が経済・技術面で重要なパートナーとして認識されていることを示しています。同時に、中国の地域的な存在感が、日常生活や将来の発展に直結するテーマとして受け止められていることもうかがえます。<\/p>\n
東南アジアと中国の関係をどう見るか<\/h2>\n
ベトナム、マレーシア、カンボジアへの相次ぐ国賓訪問は、中国が近隣外交を通じて地域の安定と発展に積極的な役割を果たそうとしていることを示しています。東南アジア側にとっても、中国との連携を深めることは、経済成長のチャンスを広げる選択肢の一つになっています。<\/p>\n
一方で、地域には多くの利害関係者が存在し、国際秩序をめぐる議論も続いています。そのなかで、東南アジアの国々が平和と発展を共通の目標として掲げ、中国との協力の在り方を模索している点は、日本を含む周辺の国々にとっても注視すべきポイントです。<\/p>\n
押さえておきたい3つのポイント<\/h2>\n
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- 習近平国家主席のベトナム、マレーシア、カンボジア訪問は、2025年の近隣外交「Xiplomacy」の象徴的な一歩となっている。<\/li>\n
- それぞれの国で、国交樹立75周年や「次の50年の黄金期」、「鉄の友情」の深化など、二国間関係を格上げするメッセージが発信されている。<\/li>\n
- 最新の世論調査では、3カ国の多くの人々が中国の経済力・技術力・国際的影響力を高く評価しており、中国への期待が東南アジアで広がっていることがうかがえる。<\/li>\n<\/ul>\n
東南アジアと中国の関係は、今後のアジア太平洋の国際秩序を考えるうえで欠かせないテーマです。日々のニュースを追いながら、その変化の背景にある外交戦略や地域の世論にも目を向けていくことが求められています。<\/p>
Reference(s):
Xiplomacy in Southeast Asia: China's renewed neighborhood diplomacy
cgtn.com








