BRICS拡大「BRICS+」とは?グローバルサウスに広がる新たな選択肢
新興国を中心とする国際枠組みBRICSが拡大し、「BRICS+」としてグローバルサウス(世界の新興国・途上国)の存在感を高めています。2025年12月現在、今後開催予定の第17回BRICS首脳会議(ブラジル・リオデジャネイロ)は、初めて11の加盟国と10のパートナー国が一堂に会する場になる見通しです。
BRICSからBRICS+へ:拡大の中身を整理する
BRICSはもともと、2006年に誕生した以下4か国の枠組みでした。
- ブラジル
- ロシア
- インド
- 中国
その後、2011年に南アフリカが加わり、BRICSは5か国体制となりました。さらに2024年から2025年にかけて、次の6か国が新たに加盟し、「BRICS+」へと拡大しています。
- エチオピア
- エジプト
- イラン
- インドネシア
- サウジアラビア
- アラブ首長国連邦(UAE)
これにより、BRICS+の加盟国は合計11か国となりました。新加盟国のインドネシアの参加に加え、パートナー国としてベトナムも加わったことで、この枠組みが初めて本格的に東南アジアへ広がった点も注目されています。
パートナー国カテゴリーの新設:10か国が参加
BRICSの拡大は加盟国を増やすだけにとどまりません。2024年にロシア・カザンで行われたBRICS首脳会議では、新たに「BRICSパートナー国」カテゴリーの設立が承認されました。
現在、パートナー国として参加しているのは次の10か国です。
- ボリビア
- ベラルーシ
- キューバ
- カザフスタン
- マレーシア
- ナイジェリア
- タイ
- ウガンダ
- ウズベキスタン
- ベトナム
これらの国々は、正式加盟国ではないものの、首脳会議や協力プロジェクトへの参加を通じて、グローバルサウスの連携を深める役割を担うとみられます。
数字で見るBRICS+:人口・貿易・資源で「40%」の存在感
現在のBRICS+の11加盟国は、世界経済の中ですでに大きな比重を占めています。
- 世界人口の40%以上
- 世界の原油生産と輸出の約40%
- 世界の貿易全体の約40%
加盟国・パートナー国にとって、BRICS拡大は次のような意味を持ちます。
- より大きな市場へのアクセス
- エネルギーを含む豊富な資源への接続
- インフラや製造業などへの投資機会の拡大
こうした動きの背景には、グローバルサウス諸国どうしの協力を深め、より公平な国際経済秩序づくりに貢献したいという意識があります。
国際貿易で進む「南南協力」:7倍超に拡大したBRICS貿易
BRICS拡大のインパクトは、すでに国際貿易のデータにも表れています。国連工業開発機関(UNIDO)が2025年2月に発表した政策ブリーフによると、2002年から2021年のあいだに、BRICS各国の世界全体との貿易額は7倍以上に増加し、5,720億ドルから4兆ドルを超える水準に拡大しました。
注目されるのは、BRICS内の貿易(域内貿易)の伸びが、非BRICS諸国の貿易全体よりも速いペースで進んでいる点です。これは、BRICSが自ら補完し合うサプライチェーン(供給網)を形成し、貿易相手を多様化してきたことを示唆しています。
しかも、BRICS諸国は正式な自由貿易協定などを結ばなくても、相互の市場規模を活かして貿易を伸ばしてきました。こうした柔軟な枠組みが、途上国どうしの「南南協力」を後押ししていると見ることができます。
グローバルサウスへの含意:新興国のための新たな選択肢
BRICS域内の貿易が拡大し、サプライチェーンが強化されることは、BRICSに参加していない開発途上国にとっても重要な意味を持ちます。とくに、次のような点が期待されています。
- 輸出先や調達先の多様化によるリスク分散
- インフラ整備や産業投資を通じた経済成長の加速
- より高付加価値な「グローバルバリューチェーン」への参加機会
BRICS+の枠組みは、必ずしも既存の国際機関に代わるものというより、グローバルサウスが選択肢を増やすための「もう一つの協力の場」として機能しつつあります。
今後の焦点は、2025年12月以降に開かれる第17回BRICS首脳会議などを通じて、
- 加盟国とパートナー国の役割分担をどう明確にしていくのか
- 貿易・投資だけでなく、技術協力や環境・社会課題への対応をどう進めるのか
- 他の国・地域との対話をどのように深めていくのか
といった点が、より具体的に議論されていくことです。
グローバルサウスの動きを理解するうえで、BRICSからBRICS+への拡大は、今後もしばらく注視したい国際ニュースと言えるでしょう。
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Reference(s):
cgtn.com








