シーザン自治区の農村ガバナンス最前線 ツェリン・ヤンキさんの仕事 video poster
中国南西部のXizang(シーザン)自治区の農村で、住民の暮らしを支える「最前線」に立つ人がいます。草の根で農村ガバナンス(地域の運営や支え合い)に取り組むツェリン・ヤンキさんです。
インタビュアーのLiu Xinさんは、高地の小さな村で農家や遊牧民の生活を支え続ける彼女の姿から、いまの中国農村で何が起きているのかを見つめ直そうとしています。
シーザン自治区・高地の村から見える「農村ガバナンス」
Xizang自治区は、中国南西部の高地に広がる地域で、多くの村が遠隔地に位置しています。日々の生活や移動だけでも負担が大きく、行政サービスに手が届きにくい世帯も少なくありません。
こうした場所で重要になるのが、農村ガバナンスと呼ばれる仕組みです。中央や地方の政策を村に届けるだけでなく、住民どうしの助け合いを支え、地域全体の意思決定を調整する役割を指します。
ツェリン・ヤンキさんは、まさにその「現場」で動く草の根の担い手として、村の農家や遊牧民の生活に寄り添っています。
ツェリン・ヤンキさんが担う「最前線」の役割
ツェリン・ヤンキさんの仕事は、一言でいえば「村と人をつなぐこと」です。高地の厳しい自然環境の中で暮らす家族一軒一軒に向き合い、日々の困りごとや将来への不安を聞き取りながら、必要な支援につなげていきます。
高地ならではの生活課題に向き合う
高地の村では、天候や地形の影響を受けやすく、交通や医療、教育などのサービスにアクセスするだけでも工夫が求められます。ヤンキさんのような現場の担当者には、次のような役割が期待されます。
- 日々の生活や仕事に関する相談を受け、解決方法を一緒に考える
- 高齢者や子ども、体調の優れない人など、支援が必要な世帯を把握する
- 家族の事情や季節ごとの仕事の変化を踏まえ、柔軟に支援を調整する
- 村の会合や話し合いを通じて、住民の声を集め、共有する
こうした地道な活動によって、村全体としての課題が見えやすくなり、政策や支援策も実情に合った形で届きやすくなります。
農家と遊牧民の「安心」を支える
ツェリン・ヤンキさんが活動する村には、農家や遊牧民など、自然と密接に関わる仕事をする人びとが暮らしています。農村ガバナンスの最前線に立つ彼女の仕事は、そうした人たちの「暮らしの安心」を支えることでもあります。
暮らしの安心といっても、その中身はさまざまです。
- 天候や市場の変化に左右されやすい収入への不安
- 子どもの教育や進学、将来の仕事に関する悩み
- 離れて暮らす家族との関係や、高齢者の見守り
- 地域の伝統や文化を守りながら、生活を少しずつ良くしていきたいという思い
こうした一つひとつの思いに耳を傾け、できることから支えていくことが、村の安定と発展につながっていきます。
モチベーションはどこから生まれるのか
高地の遠隔地で、日々住民と向き合い続ける仕事は、決して楽なものではありません。それでも現場に立ち続ける人たちには、共通したモチベーションがあります。
- 顔の見える距離で住民と関わり、信頼関係が育っていく手ごたえ
- 子どもが学校に通い続けられた、生活が少し安定したなど、小さな変化を一緒に喜べること
- 自分の生まれ育った土地や、日々向き合う地域への愛着と責任感
Liu Xinさんとの対話では、ツェリン・ヤンキさんが、こうした思いや経験を通じて、どのように自分の仕事に向き合っているのかが掘り下げられています。問いかけはシンプルです。「彼女はどうやって住民を支え続けているのか。そして、その原動力はどこにあるのか」。
読者にとっての問い──「地域を支える」とは何か
Xizang自治区の高地の村の話は、一見すると遠い世界の出来事に思えるかもしれません。しかし、地域の暮らしを誰が、どのように支えるのかという問いは、日本を含む多くの国や地域に共通するテーマです。
都市と農村、中心部と周縁、オンラインとオフライン──社会の分断が語られることが多い今だからこそ、遠い高地の村での農村ガバナンスの実践は、私たちに次のような視点を投げかけます。
- 地域の課題をいちばん最初に察知するのは誰か
- 制度やルールだけでは届かない「暮らしの細部」を、どう支えるのか
- 一人ひとりの小さな行動が、どのように地域全体の安定につながるのか
遠く離れたXizang自治区の村での試みは、私たちが自分の身近な地域を見つめ直すためのヒントにもなります。ニュースとして知るだけでなく、「自分の周りで同じような役割を担っている人は誰だろう」と考えてみることから、新しい気づきが生まれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








