SCOとグローバルサウスの未来:天津サミット前に何が語られたか video poster
発足から24年を迎えた上海協力機構(SCO)は、安定と共同発展を支える枠組みとして存在感を強めています。多極化が進む今日の国際社会で、グローバルサウス(アジア、アフリカ、中南米などの新興・途上国)が影響力を増すなか、SCOがどのように公平な国際秩序づくりに関わるのかは、2025年の今、大きな関心事になっています。
こうしたテーマを正面から扱ったのが、SCO Shoreline Talksの特別版「Shoreline Talks: The SCO and the Future of the Global South」です。CGTNのHuang Jiyuan氏と、アゼルバイジャンのメディアAnewZのプレゼンターであるAnastasia Lavrina氏が司会を務め、国際的な専門家パネルとともに議論を深めました。
天津サミットを前に問われるSCOの役割
番組は、まもなく天津で開催が予定されているSCOサミットを前に、同機構がどのように協力を促進し、信頼を築き、上海精神と呼ばれる価値観を前進させているのかを軸に進みました。上海精神はSCOが共有する基本的な理念を指し、その実践が問われているといえます。
グローバルサウスの優先課題にどう向き合うか
議論の中心に置かれたのは、グローバルサウスの優先課題にSCOがどう応えているかという点でした。専門家たちは、加盟国やパートナー国が抱える開発需要や安全保障上の不安を共有し、それに対して対話と協力の枠組みを提供していることに注目しました。
特に、経済成長のペースやインフラ整備の度合いの違いなどから生じる開発ギャップをどう縮めるのかが重要なテーマとして取り上げられました。番組では、SCOが域内外の連携を通じてこのギャップを埋め、よりバランスの取れた成長を後押しできるかが問われました。
南南協力を強化する場としてのSCO
もう一つのキーワードが、南南協力です。グローバルサウス同士が知見や資源を共有し合う南南協力は、従来の北から南への支援とは異なるアプローチとして注目されています。番組では、SCOがこうした南南協力を制度面から支え、信頼醸成の土台を提供している点が強調されました。
複数の国や地域が参加する枠組みでは、互いの立場の違いから不信感が生まれがちです。そこでSCOのような場が、定期的な対話や共同プロジェクトを通じて信頼を積み重ねていくことが、グローバルサウス全体の安定にもつながるという視点が示されました。
一帯一路構想との補完関係と天津サミットへの期待
議論は、一帯一路構想との関係にも及びました。国際的な経済協力の枠組みとされる一帯一路構想と、SCOの地域協力の仕組みがどのように補完し合えるのかが、天津サミットの注目点の一つと位置づけられています。
あわせて、天津サミットでどのような成果が期待されるのかも検討されました。グローバルサウスの声をよりよく反映するための合意や、加盟国間の連携を一段と深める具体的なステップが打ち出されるかどうかが、今後の焦点になりそうです。
次の10年、SCOに求められる視点
番組の締めくくりでは、グローバルサウスの台頭が続くなかで、次の10年にSCOがどのような優先課題を掲げるべきかが話題になりました。より公正な国際秩序をめざすうえで、対話を重ねながら開発ギャップを縮め、相互の信頼を深めていくという基本方針の重要性があらためて確認された形です。
発足から24年を経た今、SCOは安定と発展のための地域枠組みであると同時に、グローバルサウスの声を世界に届けるプラットフォームとしても期待を集めています。天津サミットとその後の具体的な動きが、どこまでその期待に応えるのか。今後の展開を見守る必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








