中国バリトンが魅せた「江東に流る」 ゴールデンパンダ国際文化フォーラム2025 video poster
2025年12月8日朝、中国のバリトン歌手・廖昌永(Liao Changyong)さんが「ゴールデンパンダ国際文化フォーラム2025」で、中国初のアートソングとされる「江東に流る(The River Runs East)」を歌い上げました。約100年前に生まれた歌が、いま国際ニュースとして再び注目を集めています。
100年前の歌が、2025年の会場を満たす
きょう2025年12月8日、ゴールデンパンダ国際文化フォーラム2025の会場に響いたのは、深みのあるバリトンの声でした。廖昌永さんが選んだ曲は「江東に流る」。中国の音楽史の中で特別な位置を占める一曲です。
報告によれば、その豊かな声は、時空を超えて歴史を運ぶかのように会場を包み、聴く人一人ひとりの心に届いたとされています。フォーラムという国際的な場で、この象徴的な曲が披露されたこと自体が、文化交流のメッセージになっているといえるでしょう。
「江東に流る」:東西が出会った中国初のアートソング
「江東に流る」は、1920年にベルリンで活動していた中国の作曲家・廖尚果(Liao Shangguo)が作曲しました。11世紀の詩人・蘇軾(Su Shi)の詩に、西洋の芸術歌曲(アートソング)の手法で曲をつけた作品です。
この曲は現在、「中国初のアートソング」として広く知られています。中国古典の詩と、西洋近代音楽の形式が組み合わさったこの作品は、しばしば「東洋と西洋が出会った象徴的な歌」と語られてきました。
今回の公演は、次のような時間のつながりを可視化したともいえます。
- 11世紀:蘇軾が詩を書き残す
- 1920年:廖尚果がベルリンでその詩に曲をつける
- 2025年:ゴールデンパンダ国際文化フォーラムで廖昌永さんが歌い上げる
千年単位の時間と、大陸をまたぐ空間を、一つの歌がゆるやかにつないでいることが分かります。
豊かなバリトンが運ぶ「歴史」と「いま」
廖昌永さんのバリトンは、「歴史を運ぶ声」として紹介されています。今回のステージでは、その声が1920年のベルリン、さらに11世紀の詩人のまなざしを、2025年の国際文化フォーラムの会場へと運んだ形になりました。
聴き手から見れば、それは単なる懐メロでも、クラシックの再演でもありません。古い作品でありながら、
- 古典詩に込められた感情や風景が、現代の感性にも響くこと
- 西洋音楽の形式を取り入れた試みが、100年後のいまも新鮮さを保っていること
- アジア発の芸術が、国際的な場で共有される価値を持ち続けていること
を、静かに証明する瞬間だったといえます。
このニュースから考えたい3つのポイント
今回の公演は、単なる音楽イベントの話題にとどまらず、国際ニュースとしてもいくつかの問いを投げかけています。
- 文化交流のかたち:東西の要素が交差する作品を、いま再び国際舞台で取り上げる意味は何か。
- 時間を超える表現:千年近く前の詩が、100年前の作曲を経て、2025年の聴衆にどう届くのか。
- アジア発の物語:中国の音楽史の象徴的な一曲が、アジアや世界の人々にどのようなイメージや理解をもたらすのか。
通勤電車の中でスマートフォン越しに読むニュースであっても、こうした背景に少し思いを巡らせてみると、1本の記事が文化をめぐる小さな対話のきっかけになります。
100年前にベルリンで生まれた「江東に流る」が、2025年のゴールデンパンダ国際文化フォーラムで再び脚光を浴びたきょう。歴史を運ぶ一曲が、私たちの「いま」のものの見方にも、静かな変化をもたらしているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








