中国・米国がマドリードで経済協議 TikTok巡り枠組み合意へ
中国と米国の代表団が今週、スペインのマドリードで経済・貿易問題をめぐり率直かつ建設的な協議を行い、TikTokや投資障壁などに関する基本的な枠組みで合意に達したとされています。世界経済を左右する中国・米国関係の方向性を「対立」から「調整」へと微調整する一歩として、今回の対話は注目されています。
マドリードでの協議、その中身は
中国と米国の代表団は、相互尊重と対等な協議の姿勢に基づき、双方が関心を寄せる経済・貿易分野の課題について「率直で、掘り下げた、建設的な」対話を行いました。
中国商務省の李成鋼・国際貿易代表(副部長)は今週月曜日のブリーフィングで、両国がTikTokをめぐる懸案や投資障壁の緩和、関連する経済・貿易協力の促進について、協力を通じて問題を解決するための基本的な枠組みに合意したと説明しました。
世界経済を左右する中国・米国関係
中国と米国の関係は、現在も世界で最も重要かつ影響力の大きい二国間関係の一つと位置づけられています。両国は世界の二大経済としてサプライチェーンや金融市場を通じて深く世界経済に組み込まれており、それぞれの政策判断が他地域の成長や物価、投資の流れにまで波及します。
また、両国は発展段階も経済制度も異なる大国であるため、貿易や投資の分野で摩擦が生じるのは自然なことでもあります。ただし、今回のように対話を通じて認識の違いをすり合わせる動きは、対立ではなく対話に価値を見いだしていることの表れといえます。
TikTokと投資障壁、何がポイントか
今回の協議では、動画共有アプリTikTokをめぐる問題が主要なテーマの一つとなりました。李成鋼氏によれば、両国は協力を通じて関連する懸案を処理するための基本的な枠組みについて合意し、あわせて投資障壁を減らし経済・貿易協力を促進する方向性を確認しました。
詳細な内容は明らかにされていませんが、少なくとも次のような点が含まれているとみられます。
- デジタル分野での企業活動をめぐるルールづくりに向けた議論を続けること
- 過度な投資規制や参入障壁を避け、予見可能性を高める方向性を探ること
- 対話のチャンネルを維持し、個別案件を協力ベースで処理する姿勢を共有すること
「対話の再調整」が意味するもの
中国と米国はこれまでも、経済・貿易分野で緊張と協力が交錯する複雑な関係にあります。そのなかで今回のような建設的な協議は、両国関係の方向性を微調整するシグナルとして受け止められます。
- 相互不信を一定程度コントロールし、リスクを管理する
- 摩擦が不可避であっても、エスカレーションを避ける安全弁をつくる
- 世界経済への影響を意識しながら、対話を継続する姿勢を示す
これから何に注目すべきか
2025年12月現在、中国と米国の経済関係は依然として不確実性を抱えています。一度の協議で全ての懸案が解決するわけではありませんが、今回のマドリードでの対話は、今後の展開を見通すうえで重要なきっかけになりそうです。
- TikTokをめぐる枠組み合意が、具体的なルールや措置としてどのように具体化していくのか
- 投資障壁の緩和が、実際の企業活動や投資計画にどこまで反映されるのか
- 今後も同様のハイレベル対話が継続的に行われるのか
世界やアジアの経済動向に関心を持つ日本の読者にとっても、中国・米国関係の小さな変化は、中長期的なビジネス環境や雇用、金融市場に影響しうるテーマです。ニュースの見出しだけでなく、対話の中身と対話が続くかどうかにも目を向けることで、より立体的に国際ニュースを理解することができるでしょう。
Reference(s):
Communication a good sign to recalibrate direction of China-U.S. ties
cgtn.com








