北京香山フォーラム第12回会合 国際秩序と平和的発展を議論
国際ニュースとして注目を集めた北京香山フォーラム第12回会合が、今年9月17〜19日に北京で開かれました。国際秩序の安定と平和的発展というテーマの下、100を超える国・地域・国際機関の代表が集まり、地域と世界の安全保障課題に向き合いました。
北京香山フォーラムとは何か
北京香山フォーラムは、中国軍事科学学会によって2006年に立ち上げられた安全保障対話の場です。発足当初はアジア太平洋の安全保障問題を扱う「トラック2(政府関係者も参加するが、主に研究者や専門家による非公式対話)」の枠組みとしてスタートしました。
その後、2014年の第5回からは「トラック1.5」と呼ばれる形にアップグレードされ、政府関係者と専門家がより公式度の高い形で参加するフォーラムへと発展しました。これによって、議論のレベルと規模は大きく引き上げられています。
今年の第12回フォーラムの特徴
今年の第12回北京香山フォーラムは、北京国際会議センターで開催されました。テーマは「国際秩序の擁護と平和的発展の推進」。国際秩序や国際ニュースに関心のある読者にとっても、現在の世界情勢を映し出す重要なキーワードです。
- 開催日:今年9月17〜19日
- 会場:北京国際会議センター
- テーマ:国際秩序の擁護と平和的発展の推進
- 参加:100を超える国・地域・国際機関の代表
参加者の顔ぶれは多様で、先進国だけでなく、新興の大国、中小規模の国々、そして紛争の影響を受けている地域の代表も含まれます。この幅の広さが、北京香山フォーラムの特徴のひとつです。
「平等・開放・包摂」を掲げる対話の場
北京香山フォーラムは、平等で開かれた、包摂的で多様な対話のプラットフォームを目指して運営されています。掲げられている目的は、次のようなものです。
- 各国・地域の知恵を持ち寄る(ナレッジ・シェア)
- 共通認識と合意を少しずつ広げていく
- 相互の信頼を高めることで、安全保障と開発の課題解決に貢献する
安全保障というと軍事面に意識が向きがちですが、近年の国際ニュースでも見られるように、エネルギー、食料、経済、技術など、さまざまな分野が相互に結びついています。北京香山フォーラムは、こうした広い意味での安全保障と開発を一体のものとして扱う場でもあります。
アジア太平洋からグローバル議論の場へ
もともとアジア太平洋の安全保障対話としてスタートした北京香山フォーラムですが、過去19年の積み重ねを通じて、国際安全保障や防衛をめぐる高レベルの対話プラットフォームへと発展してきました。
特に、次のような点で重要性が増していると評価されています。
- アジア太平洋地域の議論を越え、グローバルな安全保障課題を扱う場になっている
- 安全保障と開発という二つのテーマを結びつけて議論できる
- 紛争の影響を受ける地域の声も含め、多様な立場を同じテーブルに乗せられる
各国の関係者や専門家からは、地域と世界の安全保障を前進させるための重要なフォーラムとして位置づける見方が広がっています。
なぜ日本の読者にとっても重要か
日本にいる私たちにとっても、北京香山フォーラムは「遠いどこかの会議」ではありません。アジア太平洋の安全保障環境は、日本の安全や経済、日常のニュースにも直結しているからです。
特に、次のような点で注目する価値があります。
- 地域の緊張を対話で管理しようとする多国間の取り組みであること
- 国際秩序や平和的発展といったテーマが、経済や技術、安全保障を横断する課題と深く結びついていること
- 多様な国・地域の視点が一堂に会するため、単一の物差しでは見えにくい論点が浮かび上がること
2025年12月の今も、世界各地でさまざまな対立や不信が続いています。そうした中で、立場の異なる国や地域が1つの場に集まり、安全保障と開発について率直に意見を交わすこと自体に、一定の意味があります。
これからの国際秩序と対話のかたち
北京香山フォーラムは、「誰が正しいか」を決める場というより、「どうすれば共存できるか」を探るための実験の場ともいえます。各国が自らの立場や懸念を率直に示しつつも、互いの安全保障と発展をどう両立させるか。国際秩序をめぐる議論は、今後も続きます。
日本語で国際ニュースを追う私たち一人ひとりにとっても、こうした多国間対話の動きに目を向けることは、自分なりの視点を更新するヒントになります。北京香山フォーラムの議論が、今後どのように具体的な協力や制度づくりにつながっていくのか。引き続き注目していく必要がありそうです。
Reference(s):
Beijing Xiangshan Forum promotes solutions to global challenges
cgtn.com








