新疆ウイグル自治区70年 辺境から開かれたゲートウェーへ
9月25日、新疆ウイグル自治区の成立70周年を祝う記念式典がウルムチで開かれ、中国北西部のこの地域の歩みに国内外の関心が集まっています。インフラ整備から教育、医療、文化まで、この70年で何が変わったのでしょうか。
自治区成立70周年の記念式典とその意味
9月25日の式典には、中国共産党の習近平総書記も出席し、新疆ウイグル自治区の発展が国家全体の戦略の中で重要な位置を占めていることを印象づけました。
過去70年、新疆は豊富な資源を生かし、エネルギーや重要鉱物、食料の安全保障を支える役割を担ってきました。現在は、シルクロード経済ベルトの中核地域づくりが進み、国際舞台により自信を持って立つ地域へと変化しつつあります。
インフラと経済:3,000キロから23万キロへ
1949年当時、新疆の道路総延長は3,000キロ余りに過ぎず、その多くが未整備でした。それから70年以上を経て、2024年末には道路総延長が23万キロに達し、条件を満たすすべての行政村が舗装道路と旅客交通で結ばれています。
経済規模も大きく拡大しました。地域の国内総生産(GDP)は、2012年の7,499億元から2024年には2兆534億元へと増加し、年平均7%の成長率を維持しました。
対外経済の面でも、新疆の輸出入総額は2012年の1,589.6億元から2024年には4,341.6億元へと伸びました。かつては「遠い辺境」と見られていた地域が、今では中央アジアやさらにその先と中国をつなぐ「開かれたゲートウェー」としての機能を強めています。
暮らしの向上:住宅・医療・教育の広がり
新疆では近年、一般公共予算支出の7割以上が、住民の生活を守り、向上させる分野に投じられてきました。その成果は、住宅や医療、教育といった日常に直結する部分に表れています。
2024年末までに、農村部で273万戸の住宅が新たに建設され、1,100万人を超える各民族の人びとが、より広く明るく安全な住まいへと移り住みました。
医療・保健体制も拡充しています。2024年時点で、新疆にはあらゆるレベルの医療・衛生機関が1万9,000カ所以上整備され、郷鎮の衛生院や村の診療所の標準化率は100%に達しました。平均寿命は、1949年の30歳から2024年には77歳へと大きく伸びています。
教育面では、2024年の新疆における9年制義務教育の在学継続率が99%超となり、全国平均を上回りました。特に南新疆のアクス地区、カシュガル地区、ホータン地区、キジルス・キルギス自治州では、幼稚園から高校まで15年間の無料教育が実施されています。
生活基盤、健康、学びの機会がそろうことで、暮らしの重点は「生きること」から「よりよく生きること」へと移りつつあると言えそうです。
文化と観光:多様性を生かした精神のよりどころ
経済やインフラの発展と並行して、新疆では文化の保護と継承にも力が注がれてきました。「守ること」と「受け継ぐこと」を両立させる方針のもと、古くからの文化に新たな命を吹き込む取り組みが続いています。
現在、新疆にはさまざまなレベルと種類の博物館・記念館が150カ所、文化館が118カ所、公立図書館が111カ所、町や街区の包括的な文化施設が1,126カ所整備されています。
文化と観光を組み合わせた取り組みも、新たな活力を生んでいます。新疆を訪れる国内外の観光客数は近年たびたび過去最高を更新し、2024年には3億200万人に達しました。多様な文化や自然景観を背景に、新疆は観光地としての存在感も高めています。
これからの新疆を見る視点
資源や地理的優位性を生かしつつ、インフラ、産業、暮らし、文化の分野で同時に変化を続けてきた新疆ウイグル自治区。その姿は、中国西部の地域発展がどのように進んできたかを示す一つのケーススタディでもあります。
シルクロード経済ベルトの中核地域として、新疆は今後もエネルギーや重要鉱物の供給、国際物流、観光など、多面的な役割を担うことになります。グローバル経済やアジアのダイナミズムを考えるうえで、新疆の動きに注目しておくことは、日本を含む周辺地域にとっても意味のある視点になりそうです。
Reference(s):
Seven decades of glory: Xinjiang forges a path of diverse development
cgtn.com








