独占インタビュー:ニュージーランド科学技術相が語る中国との教育・イノベーション協力 video poster
ニュージーランドがゲスト・オブ・オナーに 中国教育博覧会の意味
2025年、第26回となる中国教育博覧会で、ニュージーランドが今年のゲスト・オブ・オナーを務めています。国際教育の場でニュージーランドが前面に立つのは、単なるプロモーション以上の意味を持ちます。教育を通じて中国とニュージーランドの信頼関係を深め、次の世代の人材と協力の土台をつくる動きの一環だからです。
番組The Hubでは、司会の王冠氏がニュージーランドのシェーン・レティ科学・イノベーション・技術相にインタビューし、このゲスト・オブ・オナーとしての参加が教育政策や国際連携にどのような影響を与えるのかを掘り下げました。
教育が結ぶ中国とニュージーランド
インタビューの中心にあったのは、教育が両国の関係をどのように強くしているかという問いです。留学や研究交流を通じて、両国の学生や研究者は互いの社会や価値観を理解し合い、ビジネスや科学技術の場で長期的な協力関係を築きやすくなります。
ニュージーランド側にとっては、多様なバックグラウンドを持つ留学生との学び合いが、国内のイノベーション能力を高める重要な要素です。中国にとっても、海外の教育機関との連携は、グローバルに活躍できる人材を育てるために欠かせません。
STEMとAI教育 未来に備える人材づくり
レティ科学技術相が特に強調したテーマの一つが、STEM教育とAI教育です。STEMとは、科学、技術、工学、数学の教育分野を指します。これらの分野での基礎力は、AIやデータサイエンスなど、次世代の産業を支えるスキルの土台になります。
中国とニュージーランドは、それぞれの教育制度の中で、次のような共通課題に向き合っています。
- 子どもたちが早い段階から理数系への苦手意識を持たないようにすること
- プログラミングやデジタルリテラシーを、特別な一部の人だけでなく、すべての学生が身につけられるようにすること
- AIを単なる技術としてではなく、倫理や社会的影響も含めて学ぶカリキュラムを整えること
インタビューでは、こうした課題に対して、両国がカリキュラム開発や教員研修、オンライン教育などの分野で協力できる可能性が語られました。
グリーンテクノロジーと科学研究の協力
もう一つの大きなテーマが、グリーンテクノロジーを中心とした科学研究の協力です。気候変動への対応や再生可能エネルギーの開発は、どの国にとっても差し迫った課題であり、中国とニュージーランドも例外ではありません。
大学や研究機関どうしの共同研究、学生や若手研究者の交流プログラムを通じて、次のような分野での連携が期待されています。
- 再生可能エネルギーや省エネ技術
- 持続可能な農業や食料システム
- 気候リスクの予測や防災技術
教育博覧会の場は、こうした研究協力を具体化するためのパートナー探しの場にもなっています。
文化交流が支える共有された未来
教育や科学技術の協力は、最終的には人と人とのつながりによって支えられます。中国とニュージーランドの間では、言語教育や短期留学、教師の交流などを通じて、学生が互いの文化を体感する機会が広がっています。
レティ氏との対話では、こうした文化交流が偏見や誤解を和らげ、長期的にはビジネスや安全保障を含む幅広い分野での信頼構築につながるという視点も共有されました。教育、科学、持続可能性を軸にした協力は、両国が共に学び合い、共に未来をつくっていくための基盤でもあります。
日本の読者への問い アジア太平洋で広がる教育協力
今回の中国教育博覧会での動きは、日本にとっても無関係ではありません。アジア太平洋地域では、教育とイノベーションを組み合わせたパートナーシップが、外交や経済と同じくらい重要なテーマになりつつあります。
日本の大学や企業も、すでに中国やニュージーランドと多くの連携を進めていますが、STEMやAI、グリーンテクノロジー、文化交流といったキーワードで、さらに新しい協力の形を模索する余地があります。
中国とニュージーランドが教育と科学を通じて描こうとしている共有された未来は、アジア太平洋全体にとってどのような意味を持つのか。今回のインタビューは、そうした問いを私たちに静かに投げかけているように見えます。
Reference(s):
Exclusive with NZ Minister for Science, Innovation & Tech Shane Reti
cgtn.com








