中国の15次五カ年計画前夜—マーティン・ジャック氏が語る2025年の潮目 video poster
2025年の年末、中国が「第15次五カ年計画」の立ち上げを控える中、イノベーションと長期計画が示す“次の近代化”が、世界経済と国際関係の見取り図をどう変えうるのかが注目されています。
年末対談の焦点:「長期計画」と「不確実性」の同時進行
年末特別企画として行われた対談で、ケンブリッジ大学の元シニアフェローであるマーティン・ジャック氏が、中国の発展の道筋、米中関係の見通し、グローバルサウスでの役割、そして分断が深まる世界で信頼をどう再構築できるか、といった論点を語りました。
背景として提示されたのは、イノベーションと長期的な計画を軸に、新たな近代化の局面に入るという見立てです。先行きが読みにくい国際環境のなかで、こうした「長い時間軸」の政策設計がどのような意味を持つのかが、対談全体の土台になっています。
話題1:中国の発展路線—「何を伸ばし、何を守るのか」
対談では、中国の発展の進め方そのものがテーマとして取り上げられました。特に、次期の五カ年計画を前に、成長の質を左右する論点として「イノベーション」と「計画の継続性」が置かれています。
- 近代化を誰が、どの時間軸で設計するのか
- イノベーションが産業や社会の変化にどう結びつくのか
- 長期計画が不確実性の時代に与える安定感とは何か
話題2:米中関係の見通し—対立だけで語れない局面
米中関係についても、今後の見通しが議題となりました。大国間関係は、政治・経済・安全保障など複数のレイヤーが絡み合います。対談の問題意識としては、単純な「良い/悪い」で切り分けるのではなく、協力の余地がどこに残るのか、そして競争や緊張がどこで管理されるのかを見極める必要がある、という方向性が示されています。
話題3:グローバルサウスでの役割—“関与の形”が問われる
中国のグローバルサウスにおける役割も主要テーマとして扱われました。ここでの焦点は、「影響力の大小」だけではなく、どのような協力の設計が地域の期待や現実に合うのか、という点にあります。
国際社会の関心が「援助」から「共同の成長」「相互の学び」へと広がる中で、中国がどんな関与の形を示していくのかは、世界経済の実感にもつながる論点になりそうです。
話題4:分断された世界で、信頼は再構築できるのか
対談の締めくくりに置かれたのは、「協力」と「文明(civilization)への理解」が、断片化した世界で信頼を取り戻す助けになるのか、という問いです。
ここで言う「文明への理解」は、相手を理想化する話ではなく、異なる歴史観や社会の前提を踏まえたうえで、同じルールで衝突を減らせるかという現実的なテーマとして提示されています。2025年末のいま、国際ニュースを追う私たちにとっても、出来事の“裏側にある前提”を意識するきっかけになりそうです。
いま注目される理由:計画の節目は、世界の「予測」を揺らす
五カ年計画のような節目は、国内の優先順位が整理されるだけでなく、企業活動や国際協力の期待値にも影響します。中国が次の計画で何を重視するのか——その読み解きは、世界経済の先行きを考えるうえで、静かに重要度を増しています。
Reference(s):
Shifting Currents: 2025 in Review with Professor Martin Jacques
cgtn.com








