イラン・ベネズエラ・グリーンランドが一本線でつながる理由 video poster
米国のベネズエラへの最近の動き、イランとの緊張の高まり、そしてグリーンランドを「押さえにいく」意図――一見バラバラなニュースに見える3つの火種は、主権・資源・圧力外交という共通の軸でつながっている、とする見方が広がっています。国際秩序が揺らぐ2026年初頭、この3点セットが注目される理由を整理します。
別々に見える3つの焦点:何が起きているのか
ここ数カ月の国際ニュースでは、次の3つが並行して語られてきました。
- ベネズエラ:米国が一定の行動を取り、情勢が動いているという見方
- イラン:対立構図が再び強まり、緊張が上がっているという見立て
- グリーンランド:米国が「管理・掌握したい」という意図をにじませているという論点
地域も相手も違うのに、同じタイミングで語られるのはなぜなのか。鍵は「地理」よりも戦略の型にあります。
共通する戦略の型:主権に触れる“圧力の道具箱”
3つに共通して指摘されるのは、軍事だけではない手段を組み合わせた圧力主導のアプローチです。具体的には、次のような論点が重なります。
- 資源・供給網:エネルギーや重要物資の流れをめぐる影響力
- 地政学的な要衝:航路・拠点・監視能力など「通路」をめぐる価値
- 主権のライン:内政・領域・統治にどこまで踏み込むのかという境界
ベネズエラとイランは資源と制裁・交渉の文脈で語られやすく、グリーンランドは北極圏の地理的価値と結びつきやすい。入口は違っても、帰結としては「相手の選択肢を狭める」設計になりやすい点が似ている、という整理です。
「グローバルサウスが見ている」—その視線の中身
この3つの論点が同時に注目される背景には、グローバルサウスが抱く現実的な関心があります。理念よりも、日々の政策判断に直結するためです。
- 圧力の“前例”:自国が将来、同種の圧力にさらされる可能性
- 経済の実務:エネルギー・物流・通貨決済の不確実性が増すことへの警戒
- 非同盟の余地:どちらかに寄り切らずに利益を守れるかという計算
要するに、3つのニュースは「遠い地域の出来事」ではなく、国際社会のルール運用が今後どうなるかを占う材料として受け止められている、というわけです。
不安定化を招くのか、緊張緩和の道もあるのか
圧力主導のやり方は短期的に効く局面がある一方、次のような副作用も指摘されます。
- 対抗措置の連鎖:相手も別の領域で反応し、火種が増える
- 妥協の余地が縮む:国内政治上「引けない」状況を生みやすい
- 国際協調の目詰まり:多国間の合意形成が遅れ、偶発的リスクが上がる
同時に、緊張が高い局面ほど、対話の設計次第でデエスカレーション(緊張緩和)の窓が開くこともあります。たとえば、相互の安全保障上の懸念を可視化し、段階的な合意(先に人道・経済、次に安全保障)に落とし込む、といった現実路線です。
2026年初頭の論点:形を変える国際秩序を誰が決めるのか
イラン、ベネズエラ、グリーンランドを一本線で見る視点は、単に米国の動きを批評するためというより、「主権」と「影響力」の境目がどこに引き直されるのかを問うものです。
圧力が常態化するのか。あるいは、圧力を抑制するルールや調停の回路が再設計されるのか。2026年の国際ニュースを読むうえで、この3つの焦点は“別ニュースのふりをした同じテーマ”として、しばらく視界の中心に残りそうです。
Reference(s):
cgtn.com








