中国経済は2025年に5%成長、減速する世界の中で2026年の焦点は?
2026年1月現在、世界経済は「回復しているのに脆い」という空気を引きずっています。IMF(国際通貨基金)が示した2025〜2026年の減速見通しの中で、中国が2025年に成長率5%を達成したことは、今年(2026年)の景気の読み方にも影響するトピックです。
世界経済は減速予想:2025年3.2%→2026年3.1%
IMFの2025年10月の世界経済見通し(WEO)では、世界の成長率は2024年の3.3%から、2025年に3.2%、2026年に3.1%へと鈍化するとされています。先進国の成長率は1.5%にとどまり、力強さを欠く構図です。
背景として挙げられているのは、地政学的な対立の長期化、貿易保護主義の高まりに伴うサプライチェーン(供給網)の組み替え、そして金融リスクの積み上がりです。関税引き上げの「極端なシナリオ」は一定程度抑えられた一方で、保護主義や労働供給のショックが成長の重しになり、借入コスト上昇が下振れリスクを増幅させる、といった整理がなされています。
中国は2025年に成長率5%を達成、GDPは140兆元超へ
こうした外部環境の不確実性が強い中でも、中国は2025年に成長率5%を達成しました。これはIMFが2025年10月時点で示していた予測を0.2ポイント上回ったとされています。
また、2025年の経済規模は初めて140兆元(約21兆ドル)を超え、年平均為替レートベースで「世界第2位の経済規模」という位置づけを固めた、とされています。成長率5%前後は潜在成長力に沿い、主要国の中でも相対的に高い水準として語られています。
何が下支えになったのか:政策運営と「質」の成長
2025年の中国経済については、単に数字が良かったというより、「安定」を保ちながら「前進」するという運営が強調されています。具体的には、マクロ経済運営、イノベーション(技術革新)主導の発展、国内大循環と国際循環を組み合わせる発展パターン、制度面の支えといった要素が、外部圧力下での耐性(レジリエンス)につながった、という見立てです。
世界銀行の2025年12月の中国経済アップデートでは、2025年の成長見通しが0.4ポイント引き上げられたとされ、柱として次の点が挙げられています。
- 積極的な財政政策
- 適度に緩和的な金融政策
- 輸出市場の分散(特定市場への依存を下げる配置)
さらに、中国は長年にわたり世界の成長への寄与が約30%とされ、「世界経済のバラスト(安定装置)」の役割を担ってきた、という評価も示されています。
2026年の見取り図:不確実性の中で何を見るべきか
IMF見通しの通り、2026年は世界全体の伸びが一段と鈍る想定です。先進国はインフレ動向の違いと債務圧力、新興国は資本流出や為替の変動といった課題が語られ、回復局面の「壊れやすさ」は続くとされています。
その中で、中国の2025年の動きは、2026年の論点を次のように浮かび上がらせます。
- 保護主義の影響:供給網の再編が続く中で、成長の足かせがどこで強まるか
- 借入コストと金融リスク:財政と金融の脆弱性が重なる局面で、下振れ要因が連鎖しないか
- 需要の作り方:高品質な発展、改革・開放の深化、イノベーションがどの分野で新しい勢いを生むか
景気の先行きは一枚岩ではありません。ただ、外部環境が揺れるほど「どの政策の組み合わせが、どの程度の安定を生むのか」という比較が際立ちます。2026年は、その差が世界の回復の体感温度を左右していきそうです。
Reference(s):
cgtn.com







