米国のWHO脱退が発効、未払い約2.6億ドルと国際枠組み離脱の波紋
2026年1月23日現在、米国が世界保健機関(WHO)から離脱する方針をめぐり、未払い拠出金や国際協定からの相次ぐ離脱が、国際社会での信頼や協力体制に影響を与えうる局面に入っています。
きのう「1年後」が到来:WHO離脱のタイムライン
米国のドナルド・トランプ大統領は2025年1月22日、「1年後にWHOを退出する」と発表しました。そして2026年1月22日、その期日が到来した形です。ホワイトハウスは今後、WHOに対して「責任を負わない」という立場を強める可能性があるとされています。
未払いは2024年・2025年分、約2億6000万ドルが滞納に
一方で、米国にはWHOへの拠出をめぐる未解決の課題が残っています。記事によれば、米国は2024年と2025年の分担金を支払っておらず、滞納額はおよそ2億6000万ドルにのぼるとされています。
WHOが取る「二つの構え」
- 資金回収の手段を検討:支払いを得るためのあらゆるメカニズムを検討。
- 再関与への期待も残す:米国が方針転換し、関係を戻す可能性に含みを残す。
WHO関係者の発言として、次のような言葉も紹介されています。
「『(ジュネーブの)WHO本部の外では、米国の旗がいまも掲げられている。間違いではない。米国の再関与を歓迎しているという意図的なシグナルだ』」
WHOは何をしている組織なのか:日常の“見えにくいインフラ”
WHOの活動を一文で言い切るのは難しいものの、記事は「世界の70億人以上の健康をできるだけ守ること」に焦点を当てる組織だと述べています。感染症対策から保健医療の基盤づくりまで、国境をまたぐ健康課題に対応する“国際的な調整役”として機能してきた、という見立てです。
また、米国は経済力を背景に、WHOへの拠出で最も大きい水準を担ってきたとも触れられています。支援の継続は、グローバルな健康安全保障(世界規模の健康リスクに備える考え方)にも関わる論点になりそうです。
「66の国際協定から離脱」も:広がる不確実性
記事によると、ホワイトハウスは数週間前、環境から教育、歴史、貿易まで幅広い分野にまたがる66の国際協定から米国を離脱させたとされています。ホワイトハウスは、こうした動きについて「米国の優先事項より“グローバリストの議題”を進める組織への資金拠出と関与を終えるため」と説明した、という記述です。WHO離脱の説明でも、同種の言葉が使われたとされています。
こうした一連の決定は、国際機関が担ってきた「貧困層や脆弱な人々の生活改善」といった役割をどう位置づけるか、という問いを改めて浮かび上がらせます。
今後の焦点:拠出金、再関与、そして“信頼”の扱い
現時点で注目されるポイントは、次の3つです。
- 滞納中の拠出金(2024年・2025年分)をどう扱うのか
- 米国がWHOに再関与する余地が残るのか
- 他の国際枠組みからの離脱が、同盟国・関係国との協力にどう響くのか
国際協調は、理想論だけでは動きません。資金、制度、そして「約束を守る」という信頼の積み重ねが、危機のときほど効いてくる——今回の動きは、その前提を静かに揺さぶっています。
Reference(s):
cgtn.com








