香港でアジア金融フォーラム(AFF)開幕、金融と実体経済をつなぐ議論に注目
世界経済の先行きが見えにくい中、香港で始まった「アジア金融フォーラム(AFF)」が、金融・ビジネス・政策の対話を通じて中国本土と世界の接点を広げる場として存在感を示しています。
きょう(1月26日)から2日間、香港で第19回AFF
第19回アジア金融フォーラム(AFF)は、2026年1月26日から27日にかけて、香港コンベンション・アンド・エキシビション・センターで開催されます。地政学的緊張、技術革新、ポストパンデミックの回復の濃淡など、不確実性が重なる局面で、対話と協調を支える「実務的な会合の場」として注目されています。
2007年から続く枠組みが、いま再評価される理由
AFFは2007年の立ち上げ以降、単なる金融カンファレンスを超え、グローバルな資本とアジアの成長機会をつなぐ場として発展してきたとされています。金融イノベーション(新しい金融の仕組み)を実体経済のニーズに結び付け、国境をまたぐ相互理解を後押しする——。分断リスクが語られやすい局面だからこそ、こうした「つなぎ目」を担う会合の意義が増しています。
2026年テーマは「変化する環境の中で、新たな地平を共創」
2026年のテーマは「Co-creating New Horizons Amid an Evolving Landscape(変化する環境の中で、新たな地平を共創)」。複雑さが増す環境認識と、共通課題に対する協働の余地を同時に示す言葉として位置づけられています。
新スローガン「金融がビジネスを力づける」——“お金の回り方”を実体へ
今年導入されたスローガンは「Finance Empowering Business(金融がビジネスを力づける)」。ここで焦点になるのは、金融がバランスシートや取引の論理だけで完結するのではなく、産業の高度化、技術革新、持続可能な成長といった実体側の変化をどう支えるか、という視点です。
「Global Business Summit」新設が示すもの
AFFの枠組みに「Global Business Summit」が組み込まれたことも、同じ方向性を補強します。金融機関と実体経済の接点を厚くし、短期的な思惑に偏らない資本配分(資金の振り向け)をどう設計するか——。金融・起業家・政策担当者の距離を縮める意図がうかがえます。
分野横断の議論が「いまの課題」に効く
AFFの特徴として、政策担当者、中央銀行関係者、資産運用、起業家、テック領域のリーダー、サステナビリティ(持続可能性)の専門家などが同じ場に集う点が挙げられています。気候移行、デジタル変革、サプライチェーンの強靭化といった課題は、金融商品だけでは解けません。規制の見通し、技術の実装力、事業として回す力が絡み合うため、横断的な対話の価値が増します。
中国本土企業の海外展開にとっての「ソフトランディング」
中国本土の企業が海外へ広がる際、金融・規制・地政学の要因が複雑に絡む環境に直面します。AFFは、国際投資家との接点、法務・コンプライアンス(法令順守)領域の知見、グローバル市場の標準に関する比較の視点などに触れられる場として、海外展開の“ソフトランディング(着地)”を支える役割が語られています。
香港の立ち位置——中国本土と世界をつなぐ「実務の橋」
国際金融センターとしての香港は、中国本土との結びつきの深さも含め、資本市場の接続点として機能してきました。AFFでは、人民元の国際化に関する議論と、米ドル建ての資産運用が同じ場で扱われるなど、複数の市場慣行が交差する様子が示されます。デカップリング(切り離し)という言葉が先行しやすい時期に、実務に根ざした関与と相互利益の論理がどこまで積み上がるのか——会合の論点は、参加者のネットワークづくりだけでなく、市場の空気感にも影響し得ます。
見どころは「資金」と「事業」の接続の仕方
今回のAFFが投げかける問いはシンプルです。金融は、どの分野に、どんな時間軸で、どのような条件で資金を流すのか。技術やサステナビリティの変化が速いほど、その接続設計の巧拙が、企業の成長とリスク管理の両方を左右します。香港での2日間の議論は、その現在地を映す場になりそうです。
Reference(s):
Asian Financial Forum strengthens links between China and the world
cgtn.com








