CBAクラブカップ:北京ダックスが遼寧撃破、オモット20得点で2連勝 video poster
中国バスケットボール協会(CBA)のクラブ大会「CBAクラブカップ」グループDで、水曜日に行われた北京ダックス対遼寧フライングレオパーズ戦は、北京が90-78で勝利し2連勝を飾りました。3連覇中のリーグ王者・遼寧を破ったこの結果は、今シーズンの中国バスケットボールの勢力図を考えるうえで注目の一戦となりました。
王者遼寧と今季好調の北京が激突
CBAクラブカップは、チームがいくつかのグループに分かれて戦い、各グループ上位2チームがノックアウトステージ(決勝トーナメント)に進む大会です。最終的な優勝チームは来年2月に決定する予定です。
グループDが行われている青島では、大会2日目に早くも「今季の見どころカード」といえる一戦が実現しました。リーグ3連覇中の遼寧フライングレオパーズが、今シーズンのリーグ戦を9勝1敗でスタートしている北京ダックスと対戦しました。
この試合は、今シーズン両チームにとって初の直接対決であり、遼寧の楊鳴(ヤン・ミン)ヘッドコーチにとっては、新たに北京を率いる許利民(シュー・リーミン)ヘッドコーチとの初顔合わせでもありました。
- 会場:青島
- 大会:CBAクラブカップ グループD
- 結果:北京ダックス 90 – 78 遼寧フライングレオパーズ
- 北京:グループ2連勝で首位
- 遼寧:連敗でグループ最下位
試合展開:北京が前半で主導権
遼寧は、複数のナショナルチーム級プレーヤーに加え、昨季ファイナルMVPのカイル・フォッグも欠く布陣でした。それでも、オール中国人のラインナップで臨んだ遼寧は、ベテランセンターの韓徳君(ハン・ドゥジュン)がチームの最初の6得点を挙げるなど、意外性のある好スタートを切ります。
一方の北京は、すでに大会初戦でホストクラブの青島を破っており、この日も立ち上がりこそ苦しみながらもすぐに反撃を開始。3度のCBA制覇を誇る伝統あるクラブらしく、堅実な攻守で試合を落ち着かせ、前半終了時点で13点リードを奪いました。
後半:遼寧の追い上げとオモットの一撃
後半に入っても、37歳の韓徳君は衰えを感じさせないプレーを披露します。フィールドゴール(流れの中からのシュート)を5本すべて成功させて10得点を挙げるなど、インサイドで存在感を示しました。
さらに、李虎翼(リー・フーイー)と張峻豪(ジャン・ジュンハオ)といった若手選手も積極的に攻め、遼寧は一時、点差を一桁台まで縮めます。主力を欠く中でも、ベテランと若手がかみ合った時間帯でした。
しかし、試合を最終的に支配したのは北京でした。南スーダン出身のフォワード、アヌンワ・オモットが両チーム最多となる20得点を記録し、北京の5選手が2桁得点に到達。第4クォーターに再びギアを上げた北京は、90-78で勝利を確実なものにしました。
オモットは、3連覇中の強豪クラブと対戦できたことを楽しんだと振り返っており、王者を相手に堂々としたプレーを見せたことで、自信を深めたといえそうです。
北京の強さ:バランスの取れた攻撃と選手層
この試合の北京は、特定のスター選手に頼るのではなく、複数の選手が2桁得点を挙げる「バランス型」のオフェンスが光りました。オモットの20得点はもちろんですが、他の選手たちも着実にスコアを重ねたことで、相手に守備の的を絞らせませんでした。
すでにリーグ戦を9勝1敗でスタートし、このCBAクラブカップでも2連勝とした北京は、今シーズンのCBAにおける「最も勢いのあるチーム」の一つといえます。新指揮官・許利民のもとで、守備と攻撃のバランスが取れたチーム作りが進んでいることが、この一戦からも見て取れます。
遼寧の収穫:主力不在でも見えたベテランと若手の可能性
一方、敗れた遼寧にとっても、この試合は決してネガティブな材料だけではありませんでした。主力の複数選手とファイナルMVPのフォッグを欠く中で、韓徳君というベテランがインサイドでチームを支え、若手の李虎翼や張峻豪も、大舞台で自分の力を示す場を得ました。
特に、主力がそろわない状況で若手にプレータイムを与えられるのは、シーズンを長い目で見れば大きなプラスになり得ます。CBAクラブカップは、勝敗と同時に「選手の成長の場」としても機能していることが、この試合から読み取れます。
グループDの行方とCBAクラブカップの意味
同じ日に行われたもう一試合では、ホストクラブの青島が南京に89-80で勝利し、両チームともに1勝1敗となりました。この結果、グループDは次のような形で混戦となっています。
- 北京ダックス:2勝0敗(グループ首位)
- 青島:1勝1敗
- 南京:1勝1敗
- 遼寧フライングレオパーズ:0勝2敗(グループ最下位)
CBAクラブカップでは、各グループの上位2チームがノックアウトステージに進出し、最終的なチャンピオンは来年2月に決まる予定です。北京はすでに突破へ大きく前進した一方で、遼寧は残り試合での巻き返しが不可欠となりました。
中国バスケを見るうえでのポイント
今回の北京対遼寧戦からは、今の中国バスケットボールを読み解くいくつかのポイントが見えてきます。
- 外国籍選手と国内選手のバランス:オモットを擁する北京と、オール中国人で戦った遼寧という対照的な構図
- ベテランと若手の共存:37歳の韓徳君と李虎翼・張峻豪ら若手が同じコートで役割を果たしたこと
- カップ戦の意義:リーグ戦とは異なる舞台で、選手層や戦術の幅が試される場になっていること
日本から中国バスケをフォローする読者にとっても、CBAクラブカップは「結果」だけでなく、「どの選手がステップアップしているか」「どのチームがシーズン後半に向けて仕上がりつつあるか」を知る良い材料になります。
北京と遼寧という強豪同士のライバル関係は、今後のリーグ戦でも続いていきます。今回の一戦を起点に、両チームがどのように修正し、成長していくのか。中国バスケットボールの動きを追ううえで、今後も注目していきたいカードです。
Reference(s):
Beijing Ducks rally past Liaoning Flying Leopards in CBA Club Cup
cgtn.com








